デイサービスとデイケア|どっちを選んだらいいの?違いと選び方を解説

「デイサービスとデイケア、名前は似ているけど違いはあるの?」
「どっちを選べばいいのかわからない…」
そんなあなたのために、デイサービスとデイケアの違いについて気になっている点をわかりやすくお伝えします。
最後までお読みください。
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- デイサービスは「介護」に特化
- デイケアは「医療ケア」に特化
- 「デイサービス」「デイケア」はサービスの目的が異なる
- 「りふりはデイサービスでありながらリハビリもしっかりできる」
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デイサービスとデイケアは利用目的・対象者などが違う
ここでは、デイサービスとデイケアについて、厚生労働省の定義や、対象者と利用目的の違いなどを表にしてお伝えします。
比較項目 | デイサービス | デイケア |
目的 | 日常生活の介助 介護に特化 | 専門的医療ケア(リハビリ含む) 医療ケアに特化 |
介護区分 | 要介護1~5 | 高齢者や精神疾患の患者 要支援1・2 要介護1~5 |
施設数 | 多い | 少ない |
デイサービスは日常生活支援がメインの施設
厚生労働省のサイトでは、通所介護(デイサービス)について以下のように記載されています。
「デイサービス」とは、特定の施設に入所せず日中に日帰りで利用できる通所介護サービスのことです。
厚生労働省では下記のように定義されています。
通所介護は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。
利用者が通所介護の施設(利用定員19人以上のデイサービスセンターなど)に通い、施設では、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供します。生活機能向上グループ活動などの高齢者同士の交流もあり、施設は利用者の自宅から施設までの送迎も行います。
引用元:厚生労働省 通所介護(デイサービス)
デイサービス利用可能な対象者
- 介護保険の区分:要介護1~5
- 基本的に要支援の人は利用不可
- 要支援の人は介護予防目的で地域管轄の通所支援施設を利用可
デイサービスは介護保険区分の要介護1~5の人が利用でき、基本的に要支援の人は利用不可です。
しかし、厚生労働省へ直接連絡をとって確認してみたところ、地域管轄の「通所支援」施設なら『予防通所介護』という名目での利用が要支援の方も認められるケースがあるとのこと。
地域の管轄下にある施設なので、お住まいの地域によって利用できるかどうかは異なります。
要支援で通所介護(デイサービス)利用を希望する場合は、担当のケアマネさんや各市町村に確認しましょう。
デイサービスの目的
身体機能の維持・回復、日常生活・認知機能の改善で、リハビリなどを目的にしています。
利用者が自宅などで自立した日常生活を過ごせるように支援します。
デイケアはリハビリや医療ケアがメインの施設
「デイケア」とは、福祉・医療関係施設が提供するサービスの一つで、医療保険・介護保険による「通所リハビリテーション」と医療保険による認知症デイケアのことです。
厚生労働省のサイトでは、通所リハビリテーション(デイケア)について以下のように記載されています。
通所リハビリテーションは、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、利用者が通所リハビリテーションの施設(老人保健施設、病院、診療所など)に通い、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供します。
予防サービスにおける留意点
介護予防通所リハビリテーションでは、生活機能を向上させるための「共通的サービス」に加え、「運動器の機能向上」「栄養改善」「口腔機能の向上」に関するサービスを組み合わせて受けることができます。
引用元:厚生労働省 通所リハビリテーション(デイケア)
デイケア利用可能な対象者
- 高齢者や精神疾患の患者
- 要支援1・2
- 要介護1~5
要介護認定は、基本65歳以上が対象です。
尚、64歳以下で特定疾病を抱えている方も要介護人として申請ができ、デイケアなどの介護保険サービスの利用が可能となります。
デイサービスとデイケアの内容や体制の違いは
ここでは、デイサービスとデイケアの内容や体制についてもう少し詳しくお伝えしていきます。
【サービス内容の違い】デイサービスはリハビリ!デイケアは日常生活支援!
デイサービス | デイケア | |
主なサービス | 食事 入浴介助 排泄介助 レクリエーション 機能訓練 | 歩行訓練体操 入浴・排泄介助 住宅改修・福祉用具のアドバイス 看護師による健康チェック |
「自宅で自立した日常生活を送ることができるように支援する」が目的であるデイサービスに対して、デイケアの目的は「身体機能の維持・回復、日常生活・認知機能の改善、リハビリなどの医療的ケア」になります。
デイサービスは「介護」に特化し、デイケアは「医療ケア」に特化しているといえるでしょう。
名前が似ている二つのサービスは、そもそもの目的・目指すゴールが異なるのです。
【体制の違い】デイサービスもデイケアも看護師在中
デイサービス | デイケア | |
人員体制 | ■機能訓練指導員 ■生活指導員 ■介護士 ■看護師 | ■リハビリ専門職 ■医師 ■看護師 |
デイサービスにもデイケアにも看護師が在中していますが、大きな違いはデイケアには医師やリハビリ専門スタッフが常駐しているということ。
リハビリなどの医療的ケアを目的とするデイケアならではです。
デイサービスとデイケアの料金比較
介護保険区分 | デイサービス | デイケア |
要介護1 | 581円 | 710円 |
要介護2 | 686円 | 844円 |
要介護3 | 792円 | 974円 |
要介護4 | 897円 | 1,129円 |
要介護5 | 1,003円 | 1,281円 |
※利用者負担1割/1回(6時間以上7時間未満)
※「自己負担額1割」「1単位=10円」で計算
引用:厚生労働省 介護報酬の算定構造(R3.1.18)
デイサービスとデイケアの料金について、1回7時間未満利用するケースで比較してみました。
自治体や施設によって差はありますが、医療的ケアが手厚いデイケアのほうが高く設定されています。
その他、食費などの日常生活費等が必要な場合もあるので、詳しい料金は自治体や施設で確認しましょう。
デイサービスのメリット・デメリット
デイサービスのメリット・デメリットについてお伝えします。
デイサービスのメリット
- 施設が多い
- デイケアより料金がリーズナブル
- 生活相談員がいる
- 介護予防サービス※要支援利用可
- 空きさえあればすぐ利用できる
デイサービスのメリットは、デイケアより施設数が多く、料金が安いことです。
生活相談員がいるので介護などの悩みを相談できるのも魅力となっています。
介護予防サービスが提供されているデイサービスであれば、要支援認定の人も介護保険で利用可能です。
また、手続きが簡易で空きがあればすぐに通い始められるのも大きなメリット。
デイサービスのデメリット
- 医師やリハビリ専門スタッフはいない
- 要支援1・2の人は利用不可
デイサービスのデメリットは、医師やリハビリ専門スタッフがいないことです。
医療面からのアプローチや細やかなリハビリは期待できないかもしれません。
デイケアのメリット・デメリット
デイケアのメリット・デメリットについてお伝えします。
デイケアのメリット
- 医師が常駐している
- リハビリ専門スタッフが常駐している
- 要支援・要介護全ての人が利用できる
デイケアの大きなメリットは、医師が常駐していることです。
診察や健康管理など手厚い医療ケアを受けられ、もしものときにも迅速が対応が期待できます。
また、リハビリ専門スタッフがいるので、専用の器具などを使用した充実のリハビリを受けることも可能です。
要支援・要介護すべての人が利用できるのもデイケアの良いところでしょう。
デイケアのデメリット
- 施設数がデイサービスに比べ少ない
- 費用がデイサービスに比べ高め
- 利用するまでに時間がかかる
デイケアのデメリットは、デイサービスに比べると施設数が少なく、費用も高めである部分です。
また、利用するには医師の診断書などが必要になり、実際に通うまで時間を要することも大きなデメリット。
デイサービスはこんな人向き
- 加齢による体力低下を感じる人
- 身体機能の低下が見られる人
- 周りとの交流を希望する人
- 家にひきこもりがちの人
- 認知症の人
- 日常生活の介護を希望している人
以上のように、手厚い医療ケアや専門的リハビリが不要で、体力や身体機能の向上、他者とのコミュニケーション、日常生活の介護サポートが必要な人は、デイサービスが良いでしょう。
食事や入浴など日常生活を優先したい人へオススメです。
デイケアはこんな人向き
- 退院したばかりで生活に不安を感じている人
- 脳血管疾患の後遺症や呼吸器系、神経系難病の病気がある人
- 骨折や変形性関節症などで通院している人
デイケアは医師や専門スタッフが常駐しているので、手厚い医療ケア・専門的リハビリが必要な人にオススメです。
デメリットでも触れましたが、デイサービスに比べてデイケアの施設数が少ないため、利用希望の際は早めの検討・相談が必要になります。
デイサービスとデイケアの併用や変更はできる?
病気や怪我で医療ケアやリハビリが必要で、さらに日常的な介護の負担も軽減したい場合は、デイサービスとデイケアの併用を考えるでしょう。
デイサービスとデイケアの併用は可能なのか?また、変更はできるのか?についてお伝えします。
条件を満たせばデイサービスとデイケアは併用可能
デイサービスの利用は、基本的に要介護1~5の認定を受けていることが条件です。
デイケアは医師が医療ケアやリハビリが必要だと認めた場合に利用できます。
そのため、両方の条件を満たしていればデイサービスとデイケアを併用できます。
要支援1~2の人が介護保険を利用したい場合は、デイケアのみが対象です。
しかし、介護予防サービスを提供しているデイサービスであれば、要支援1~2の人も介護保険を利用してデイサービスに通えるため、併用可能です。
また、要支援1~2の人でも、介護保険を利用しないで全額自己負担する場合に利用できるデイサービスもあります。
自己負担で行う自費リハビリについてはこちら↓
デイサービス・デイケアは移行可能
デイケアの利用で身体が回復され、手厚い医療ケアや専門的なリハビリがいらなくなった場合、デイサービスへの移行が可能になります。
また、デイサービスを利用されていた方が手厚い医療ケアや専門的なリハビリが必要になり、医師が認めた場合はデイケアに移行可能です。
デイサービスやデイケアで医療保険と介護保険は併用できる?
医療保険と介護保険の同時利用はできません。
介護保険は、要介護認定を受けた人が利用可能なサービスです。
要介護認定を受けた場合は、医療保険ではなく介護保険の利用が優先される仕組みです。
精神科デイケアについて
デイケアのなかには精神科デイケアというものがあり、精神科の通所リハビリテーションの一種です。
精神疾患者の生活向上や症状再発防止などを目的としています。
精神科リハビリテーションは、4種類あります。
- デイケア
- ショートケア
- ナイトケア
- デイナイトケア
日中に参加するデイケア、負担を軽減するため約3時間など参加時間が短いショートケア、夕方から夜にかけて参加するナイトケア、日中から夜にかけて参加するデイナイトケアです。
プログラム内容は各施設によって違い、主に運動や創作活動、文化活動などです。
社会復帰・参加、就労など、個々の目的や目標に合った活動を行っていきます。
デイサービスでありながらリハビリも◎「りふり」
生活リハビリティサービス りふりは、身体機能の回復と日常生活の向上を目指す「生活リハビリ」に特化したデイサービスです。
生活リハビリは「歩く」「食事をする」「着替える」「トイレに行く」「入浴する」など生活する上で行う動作全般を「リハビリ」と捉えています。
カラダの状態を維持・向上して日常生活動作を自らの力で行えるように働きかけていくリハビリのことです。
【デイサービスでありながらリハビリもしっかりできる】が、りふりのメリットです。
リハビリはマンツーマンの時間をとるので充実した内容が可能!
生活リハビリデイサービス「りふり」について詳しくはこちら↓
デイサービスとデイケアの違い理解して適切な選択を!
この記事を通して、デイサービスは「生活」や「介護」に特化し、デイケアは「医療ケア」に特化していることをお伝えしました。
デイサービスをオススメする人
- 加齢による体力低下を感じる人
- 身体機能の低下が見られる人
- 周りとの交流を希望する人
- 家にひきこもりがちの人
- 認知症の人
- 日常生活の介護を希望している人
デイケアをオススメする人
- 退院したばかりで生活に不安を感じている人
- 脳血管疾患の後遺症や呼吸器系、神経系難病の病気がある人
- 骨折や変形性関節症などで通院している人
また、デイサービスとデイケアは条件が揃えば併用も可能です。
生活リハビリデイサービス「りふり」は、デイサービスでありながらリハビリもしっかりでき、身体機能の回復と日常生活の向上を目指す「生活リハビリ」に特化したデイサービスです。
デイサービスとデイケアの違いを正しく理解することで、利用者に合った施設選択が可能になります。
新しい情報を収集しながら、お住まいの地域や施設、ケアマネージャー・ご家族としっかり相談しましょう。
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