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2024.10.22

デイサービスとデイケア|どっちを選んだらいいの?違いと選び方を解説

デイサービスとデイケアの違いは?サービスの内容や料金の比較・メリットデメリットなどを解説

「デイサービスとデイケア、名前は似ているけど違いはあるの?」
「どちらを選べばいいのか分からない・・・」

デイサービスとデイケアは、提供するサービスの内容や目的が異なります。それぞれの特徴や違いを知っていれば、必要とする適切なサポートが受けられるでしょう。

今回は、デイサービスとデイケアの違いやそれぞれのメリット・デメリットなどをご紹介します。最後までお読みください。

デイサービスとデイケアの違い

デイサービスとデイケアについて、厚生労働省の定義や、対象者と利用目的の違いなどを表にしてお伝えします。

比較項目デイサービスデイケア
目的日常生活の介助
介護に特化
専門的医療ケア(リハビリ含む)
医療ケアに特化
介護区分要介護1~5高齢者や精神疾患の患者
要支援1・2
要介護1~5
人員体制生活相談員
看護師
准看護師
介護スタッフ
機能訓練指導員など
医師
看護師
准看護師
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
介護スタッフなど

デイサービスの特徴

「デイサービス」とは、特定の施設に入所せず日中に日帰りで利用できる通所介護サービスです。

厚生労働省によると「利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として実施」されると定義されています。

おもに食事や入浴、排泄の介助、レクリエーションなどのサービスが提供され、身体機能の維持・回復、日常生活・認知機能の改善を目的としたサポートが受けられる施設です。日常生活に必要な機能を維持するために、機能訓練指導員や介護士など専門的な知識をもつスタッフが在籍しています。

最近ではリハビリ特化型や認知症対応型など、特定の分野に特化した施設が増えています。要介護1~5の人が利用でき、基本的に要支援の人は利用不可です。

デイサービスについて詳しくはこちら↓
デイサービス(通所介護)とは?サービス内容や費用、どんな人が対象かをわかりやすく解説

参考:厚生労働省 通所介護(デイサービス)

デイケアの特徴

デイケアとは、福祉・医療関係施設が提供するサービスの一つで、医療保険・介護保険による「通所リハビリテーション」と医療保険による認知症デイケアのことです。

厚生労働省では、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供」する施設として定義されています。

高齢者や障害者など日常生活に支障をきたしている人が、医師の指示に基づいた専門的なリハビリや医療的ケア、介護サービスを受けられる施設です。介護老人保健施設や病院などに併設されています。デイケアを利用できるのは、要支援1・2または要介護1~5の人で、なおかつ医師からリハビリが必要だと診断された人です。

デイサービスが日常生活の支援に重点を置いているのに対して、デイケアは身体機能の維持・回復に力を入れているため、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門スタッフが常駐しています。加えて、医師が常駐していることから、健康管理など医療的なサービスが受けられる点も、デイケアの大きな特徴です。

デイケアについて詳しくはこちら↓
通所リハビリテーション(デイケア)とは?特徴や内容、介護保険が使えるかどうかなど解説

参考:厚生労働省 通所リハビリテーション(デイケア)

デイサービスとデイケアはリハビリが違う?

デイサービスとデイケアはどちらもリハビリを行うことがありますが、内容や目的に違いがあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。

デイサービスデイケア
リハビリの目的基本的な身体機能を維持・改善を図り日常生活を充実させる身体機能の維持・回復を図り日常生活を維持する
スタッフ有資格者とは限らない理学療法士や作業療法士などの有資格者
医師の指示不要必要

デイサービスのリハビリ

デイサービスのリハビリは、利用者が日常生活をより快適に過ごせるように、基本的な身体機能を維持・改善することが目的です。体操やマッサージ、歩行訓練など、幅広い内容のリハビリが行われます。

レクリエーションなど、楽しみながら体を動かす活動もリハビリの一環として行われる場合もあり、必ずしも理学療法士などのセラピストがリハビリを実施するわけではなく、医師の指示も必要ありません。

リハビリ特化型のデイサービスの場合は、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門スタッフが在籍していたり、専門的なリハビリを受けられたりします。

デイサービスのサービス内容について詳しくはこちら↓
健康な人もデイサービスを利用できる?対象者や介護認定なしで使えるサービス紹介

デイケアのリハビリ

デイケアのリハビリは、医療的な観点から利用者の身体機能の維持・回復させることが目的です。リハビリを受けるには医師の指示が必要で、理学療法士や作業療法士などリハビリ専門スタッフが医師の指示に基づいた計画を立てて、リハビリを実施します。

体操や筋力トレーニング、専門的な器具を使ったトレーニングなどが行われ、個別で受ける場合や集団で受ける場合など、施設によってさまざまです。計画書通りにリハビリが実施されて目標が達成されたら、リハビリは終了になるケースもあります。

デイケアのサービス内容について詳しくはこちら↓
通所リハビリと訪問リハビリの併用は禁止?条件やメリット・デメリットなどを紹介

デイサービスとデイケアの料金比較

介護保険区分デイサービスデイケア
要介護1584円715円
要介護2689円850円
要介護3796円981円
要介護4901円1,137円
要介護51,008円1,290円

※利用者負担1割/1回(6時間以上7時間未満)
※「自己負担額1割」「1単位=10円」で計算
引用:厚生労働省 介護報酬の算定構造(R6.6月改定)

デイサービスとデイケアの料金について、1回7時間未満利用するケースで比較してみました。自治体や施設などよって差はありますが、医療的ケアが手厚いデイケアのほうが高く設定されています

その他、食費などの日常生活日等が必要な場合もあるので、詳しい料金は自治体や施設で確認しましょう。

デイサービスの費用について詳しくはこちら↓
デイサービスの費用は月額どれくらい?料金の平均や確定申告できるか解説

デイサービスのメリット・デメリット

デイサービスのメリット・デメリット

デイサービスのメリット・デメリットについてお伝えします。

メリット

  • 施設が多い
  • デイケアより料金がリーズナブル
  • 活相談員がいる
  • 護予防サービス※要支援利用可
  • 空きさえあればすぐ利用できる

デイサービスのメリットは、デイケアより施設数が多く、料金が安いことです。生活相談員がいるため介護などの悩みを相談できるのも魅力となっています。

介護予防サービスが提供されているデイサービスであれば、要支援1・2の人も介護保険で利用可能です。また、手続きが容易で空きがあればすぐに通い始められるのも大きなメリットだといえます。

デイサービスの種類について詳しくはこちら↓
デイサービス選びに迷っている方必見!種類・特徴・サービス内容・選択のポイントを解説

デイサービスのデメリット

  • 医師やリハビリ専門スタッフはいない
  • 要支援1・2の人は利用不可の場合がある

デイサービスのデメリットは、医師やリハビリ専門スタッフがいないことです。医療面からのアプローチや細やかなリハビリは期待できないかもしれません。

デイケアのメリット・デメリット

デイケアのメリット・デメリット

デイケアのメリット・デメリットについてお伝えします。

メリット

  • 医師が常駐している
  • リハビリ専門スタッフが常駐している
  • 要支援・要介護全ての人が利用できる

デイケアの大きなメリットは、医師が常駐していることです。診察や健康管理など手厚い医療ケアを受けられ、もしものときに迅速な対応が期待できます。

また、リハビリ専門スタッフがいるため、充実したリハビリを受けることも可能です。要支援・要介護すべての人が利用できるのもデイケアの良いところでしょう。

デメリッ

  • 施設数がデイサービスに比べ少ない
  • 費用がデイサービスに比べ高め
  • 利用するまでに時間がかかる

デイケアのデメリットは、デイサービスに比べると施設数が少なく、費用も高めである部分です。また、利用するには医師の診断書などが必要になり、実際に通うまで時間を要することも大きなデメリットとして挙げられます。

デイサービスはこんな人向き

デイサービスはこんな人向き
  • 加齢による体力低下を感じる人
  • 身体機能の低下が見られる人
  • 周りとの交流を希望する人
  • 家にひきこもりがちの人
  • 認知症の人
  • 日常生活の介護を希望している人

以上のように、手厚い医療ケアや専門的リハビリが不要で、体力や身体機能の向上、他者とのコミュニケーション、日常生活の介護サポートが必要な人は、デイサービスが良いでしょう。食事や入浴など生活支援を優先したい人へおすすめです。

デイサービスの選び方について詳しくはこちら↓
デイサービス選びに迷っている方必見!種類・特徴・サービス内容・選択のポイントを解説

デイケアはこんな人向き

デイケアはこんな人向き
  • 退院したばかりで生活に不安を感じている人
  • 脳血管疾患の後遺症や呼吸器系、神経系難病の病気がある人
  • 骨折や変形性関節症などで通院している人

デイケアは医師や専門スタッフが常駐しているので、手厚い医療ケア・専門的リハビリが必要な人にオススメです。

ただし、デイサービスに比べてデイケアの施設数が少ないため、利用希望の際は早めの検討・相談が必要になります。

デイサービスとデイケアの併用や変更はできる?

デイサービスとデイケアの併用や変更はできる?

人によっては、「デイサービスとデイケアを併用したい」あるいは「デイサービスからデイケアに変更したい」などの希望がある人もいるでしょう。デイサービスとデイケアの併用は可能なのか、変更はできるのかについて、詳しく解説します。

デイサービスとデイケアは併用可能

デイサービスとデイケアは、条件を満たせば併用することができます。デイサービスの利用は、基本的に要介護1~5の認定を受けていることが条件です。

デイケアは、医師が医療的ケアやリハビリが必要だと認めた場合に利用できます。そのため、両方の条件を満たしていれば、デイサービスとデイケアを併用可能です。

要支援1~2の人が介護保険を利用したい場合は、デイケアのみが対象ですが、介護予防サービスを提供しているデイサービスであれば併用可能です。

また、要支援1~2の人でも、介護保険を利用しないで全額自己負担して通えるデイサービスと併用する場合はデイケアと並行して利用可能でしょう。

デイサービスの2箇所利用について詳しくはこちら↓
デイサービス(通所介護)は2箇所利用できる?複数事業所に通う条件や方法等を紹介

デイサービス・デイケアは移行可能

デイケアの利用で身体の機能が回復し、手厚い医療ケアや専門的なリハビリが要らなくなった場合、デイサービスへの移行が可能になります。デイケアのほうが料金設定が高いケースが多いことからも、回復してきたらデイサービスへの移行を検討するとよいでしょう。

また、デイサービスを利用していた人が手厚い医療ケアや専門的なリハビリが必要になり、医師が認めた場合はデイケアに移行可能です。

デイサービスやデイケアで医療保険と介護保険は併用できる?

デイサービスやデイケアで医療保険と介護保険は併用できる?

医療保険と介護保険の併用はできません。介護保険は、要介護認定を受けた人が利用可能なサービスです。

要介護認定を受けた場合は、医療保険ではなく介護保険の利用が優先される仕組みです。そのため、デイサービスやデイケアでのリハビリについては、介護保険の適用となります。

デイサービスの医療費控除について詳しくはこちら↓
デイサービス費用は医療費控除の対象になる?内容や条件、申請方法などを解説

生活リハビリデイサービス「りふり」

生活リハビリデイサービス「りふり」

生活リハビリデイサービス「りふり」は、身体機能の回復と日常生活の向上を目指す「生活リハビリ」に特化したデイサービスです。生活リハビリは「歩く」「食事をする」「着替える」「トイレに行く」「入浴する」など生活する上で行う動作全般を「リハビリ」と捉えています。

デイサービスでありながら、リハビリをしっかりできるのが、りふりの強みです。理学療法士や作業療法士などのセラピストが在籍しており、高品質なリハビリを提供しています。

また、毎回マンツーマンのリハビリを実施しているため、オーダメイドで充実した内容のリハビリを提供可能です。気になる人は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

生活リハビリについて詳しくはこちら↓
生活リハビリとは?特徴や介護職が行う内容・効果を解説!受けられる施設も紹介

デイサービスとデイケアの違い理解して適切な選択を!

デイサービスは「生活」や「介護」に特化しており、デイケアは「医療ケア」や「専門的なリハビリ」に特化しています。条件がそろえばデイサービスとデイケアの併用や移行が可能です。

それぞれの違いを正しく理解することで、利用者に合った施設の選択が可能になります。ケアマネジャーや家族と相談しながら、目的に合ったサービスを受けられる施設を選びましょう。

生活リハビリデイサービス「りふり」は、デイサービスでありながら理学療法士や作業療法士などの有資格者がセラピストとしてリハビリを担当しており、高品質なリハビリを受けられるのが特徴です。マンツーマンで充実した内容のリハビリが受けられます。気になる人はぜひ一度ご相談ください。

PROFILE

顔写真・イラスト

管理栄養士

今井尚美

(Imai Naomi)

大阪府出身のフリーランス管理栄養士。急性期病院で管理栄養士として約5年勤務し、NSTや緩和医療チーム、入院時・外来時栄養指導の業務に関わる。2018年に独立し、現在はフリーランス。サプリメント管理士の資格所有。 病院での勤務経験を生かし、根拠のある情報を発信することをモットーとする。健康・美容に関する記事執筆・監修、食事相談、レシピ作成などの業務を中心に活動中。



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