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2023.11.15

在宅介護の費用はどれくらいかかる?介護度別にかかる料金の目安を紹介

在宅介護の費用はどれくらい?介護度別にかかる料金の目安を紹介

「在宅介護の費用は、どれくらいだろう?」
「在宅介護でかかる費用の目安が知りたい」

という方のために、在宅介護の費用について情報をまとめました。

必要となる費用の目安がわかれば、生活のシミュレーションがしやすくなるでしょう。

費用の内訳や、介護度別にかかる費用の目安などについて詳しく解説しています。在宅介護を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

在宅介護について詳しくはこちら↓
在宅介護とは?サービスの種類や費用・メリット&デメリットなどを解説

在宅介護は何に費用が必要?

在宅介護にかかる費用には、一時的な費用と月額費用があります。

公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、一時的な費用には平均74万円、月額費用では平均4.8万円がかかるという結果が出ています。

※ご紹介する費用はあくまで目安です。地域や施設によって異なる場合があるため、詳細はケアマネジャーに確認しましょう。

一時費用

  • 介護用ベッド
  • 車椅子・杖・歩行器
  • 自宅のリフォーム等

一時費用とは、介護が始まる際などに一時的に必要になる費用です。在宅介護で必要な一時費用の内訳には、介護用ベッドや車椅子などの介護用品の購入費用や自宅のリフォーム費などが含まれています。

介護用品の購入や自宅改修については、介護保険から一定の金額が支給されます。また、介護保険を使えば、福祉用具のレンタルが可能です。

利用できるサービスを上手く使えば、在宅介護にかかる費用の負担を軽減させられるでしょう。

月額費用

  • 介護サービス利用料
  • 食費・光熱費
  • 紙おむつ等消耗品

在宅介護にかかる月額費用は、平均して約4.8万円といわれています。月額費用の内訳には訪問介護のヘルパー利用料など介護サービス利用料や食費・光熱費、紙おむつなど消耗品の購入費用などが含まれています。

在宅介護は、家族などの介護者に身体的・精神的・社会的負担を軽減するため、訪問介護など介護サービスの利用機会が増えるでしょう。

在宅介護で利用する介護サービス費用一覧を介護度別に紹介

在宅介護で利用する介護サービス費用一覧を介護度別に紹介

在宅介護で介護保険サービスを利用する場合、一般的に介護度が高くなるほど費用がかかります。この章では、介護度別に費用の目安をご紹介します。

要介護1の在宅介護費用目安

サービス名費用/回数・日利用回・日数/月費用額/月
訪問介護3,420円1241,040円
訪問看護5,210円841,680円
訪問リハビリ3,340円413,360円
通所介護7,230円228,920円
ベッドレンタル(福祉用具貸与)8,060円(1か月につき)1か月8,060円
計 (1割負担)11,860円
  (2割負担)23,720円
  (3割負担)35,580円
参考:概算料金の試算 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

要介護1とは、要介護状態の中でも最も介護の必要性が低い状態です。具体的には、日常生活動作は自分で行えるものの、入浴やトイレ、掃除など部分的にサポートが必要な状態をいいます。理解力や判断力の低下がみられる場合もあるでしょう。

要介護1は、基本的な日常生活は自力で行えるため、訪問介護や訪問看護、訪問リハビリなどのサービスを利用すれば一人暮らしも可能でしょう。

要介護2の在宅介護費用目安

サービス名費用/回数・日利用回・日数/月費用額/月
訪問看護5,150円2回10,300円
訪問リハビリ3,340円4回13,360円
通所介護8,370円8回66,960円
ショートステイ8,620円2回17,240円
ベッドレンタル(福祉用具貸与)13,770円(1か月)1か月13,770円
計 (1割負担)12,163円
  (2割負担)24,326円
  (3割負担)36,489円
参考:概算料金の試算 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

要介護2とは、買い物や食事などの日常生活の基本的な動作をはじめ、入浴やトイレなど部分的に介助が必要な状態です。要介護1よりも見守りや介助が必要な時間が増える場合に、要介護2と認定されます。問題行動や認知機能の低下がみられるケースもあるでしょう。

要介護2でも、認知機能の程度によっては一人暮らしは不可能ではありません。しかし、完全に一人だけで日常生活を送るのが困難な状態であるため、ショートステイなどの施設を利用する回数が増えるでしょう。

要介護3の在宅介護費用目安

サービス名費用/回数・日利用回・日数/月費用額/月
訪問看護5,250円8回42,000円
通所介護9,610円8回76,880円
ショートステイ9,510円4回38,040円
ベッド・歩行器等レンタル(福祉用具貸与)16,660円1か月16,660円
計 (1割負担)17,358円
  (2割負担)34,716円
  (3割負担)52,074円
参考:概算料金の試算 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

要介護3とは、自力で立ったり歩いたりすることが困難で、日常生活の基本的な動作もほぼ全面的に介護しなければならない状態です。歩行器や車椅子が必要であり、認知症による問題行動や理解力の低下もみられるでしょう。

24時間体制でサポートが必要であることから、介護者の負担を軽減するため、通所介護やショートステイなどの利用回数が増えるでしょう。

要介護4の在宅介護費用目安

サービス名費用/回数・日利用回・日数/月費用額/月
通所介護10,560円16回13,3920円
ショートステイ10,270円8回68,960円
ベッド・歩行器レンタル(福祉用具貸与)20,100円1か月20,100円
計 (1割負担)27,122円
  (2割負担)54,244円
  (3割負担)81,366円
参考:概算料金の試算 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

要介護4とは、日常生活のほとんどに介護を必要とする状態です。自力で生活するのは困難であり、思考力や認知機能の低下がみられます。認知症による徘徊や誤食なども増えるでしょう。

24時間常にサポートが必要なため介護者への負担が大きく、通所介護やショートステイを利用して介護負担を減らすケースが多いでしょう。

要介護5の在宅介護費用目安

サービス名費用/回数・日利用回・日数/月費用額/月
通所介護11,670円8回93,360円
ショートステイ11,200円8回89,600円
ベッド・歩行器レンタル(福祉用具貸与)24,280円1か月24,280円
計 (1割負担)20,724円
  (2割負担)41,448円
  (3割負担)62,172円
参考:概算料金の試算 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

要介護5は、寝たきりの状態であることが多く、意思疎通も難しい状態です。常に介護が必要な状態ですが、寝たきりであるため徘徊などの問題行動は少なくなります。

しかし、ベッド上での時間が増えることから、褥瘡などの皮膚トラブルが増えるでしょう。定期的な体位交換やガーゼ交換など、医療的ケアが必要になるケースも少なくありません。

5段階ある要介護度の中で最も介護者への負担が大きいため、通所介護やショートステイの利用回数が増えるでしょう。

在宅介護はサポートがある自治体がある

在宅介護はサポートがある自治体がある
  • おむつの支給・使用料の助成
  • 高齢者出張理美容サービス
  • 高齢者寝具乾燥消毒サービス

自治体によっては、在宅介護のサポートが受けられる場合があります。上記は、東京都葛飾区で受けられるサポートの一例をまとめたものです。具体的に詳しくご紹介します。

おむつの支給・使用料の助成

葛飾区では、要介護度2以上の高齢者に対して、毎月おむつを支給しています。入院中等でおむつを使用しない場合は、おむつ代を助成しています。要介護度によって助成金の上限は異なります。

おむつは毎日の消耗品であるため、介護にかかる月額費用の負担を減らせるでしょう。

参考:おむつの支給・使用料の助成 |葛飾区公式サイト

高齢者出張理美容サービス

要介護3以上の高齢者で外出が困難な方は、出張理美容サービスが受けられます。葛飾区と契約を交わした組合に加入している理容師・美容師が自宅に訪問して、カットを行います。

また、別料金にはなりますが、ヘアカラーやメイク等も行っているため、見た目を整えたい方には嬉しいサービスだといえるでしょう。

参考:高齢者出張理美容サービス|葛飾区公式サイト

訪問美容について詳しくはこちら↓
家に美容師がやって来る?訪問美容のサービス内容や料金相場などを紹介

葛飾区で訪問美容を利用したい方はこちら↓
葛飾区の訪問カットならヘアサロンりふり

高齢者寝具乾燥消毒サービス

  • 一人暮らしまたは高齢者のみの世帯の方
  • 加齢による体力低下で寝具の乾燥が困難な方
  • 65歳以上の方

高齢者寝具乾燥消毒サービスとは、毎月1回、葛飾区と契約している事業者が、寝具を預かって乾燥・消毒するというものです。対象となるのは、上記のすべてを満たす方です。施設に入所中の方は対象外であるため、注意しましょう。

寝具を清潔に保ちたい気持ちはあるけれど、乾燥・消毒まで行うのは負担が大きいという方は、サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

参考:高齢者寝具乾燥消毒サービス|葛飾区公式サイト

在宅介護にかかる費用を把握して、将来の介護に備えよう

在宅介護には、一時費用として約74万円、月額費用には約4.8万円がかかります。一般的に、介護度が高くなるほどかかる費用は増えます。

介護保険サービスや自治体のサポート等、使えるサービスをうまく活用して経済的な負担を減らしましょう。

在宅介護にかかる費用の目安を把握し、計画的に在宅介護を行うことが、要介護者や介護者の双方にとって重要です。




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