【管理栄養士監修】高齢者向け夏バテ対策レシピ集
「高齢者になると夏バテしやすいけど何に気を付ければいいんだろう?」
「夏バテ対策には、高齢者が摂るべき栄養素は何?」
夏になると、暑さで食欲がわかなくなる人は少なくありません。特に高齢者は食事をしっかり摂れなくなると栄養状態が悪くなり、夏バテになってしまうおそれがあります。
今回は、高齢者向けの夏バテ対策レシピを複数ご紹介します。いずれもコンビニやスーパーで手に入る食品を使った簡単レシピですので、ぜひ参考にしてみてください。
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高齢者が夏の食事で注意すべきこと
- 水分・・・脱水や熱中症予防
- タンパク質・・・筋力の維持
- ビタミンB1・・・疲労回復
高齢者の夏バテ予防には、食事面では「水分」「タンパク質」「ビタミンB1」の摂取がポイントになります。
暑い季節は体から水分が失われやすく、高齢になると喉の渇きを感じにくいことから、脱水症・熱中症のリスクが高くなります。こまめな水分補給をはじめ、水分量の多い食事を心がけましょう。
また、夏バテしない体づくりのために、タンパク質の摂取も意識しなければなりません。タンパク質は、筋力の維持や免疫力向上に必要な栄養素です。暑さで体力が奪われやすい夏は、積極的にタンパク質を摂りましょう。
ビタミンB1は糖質の代謝に関与しており、摂取した栄養素を効率よくエネルギーに変える働きがあることから、疲労回復効果が期待できます。ビタミンB1は豚肉やカツオ、大豆・大豆製品などの食品に多く含まれるため、意識して食事に取り入れましょう。
酸味のある調味料やスパイス類には食欲を増進させる作用があり、食欲がないときに使うのがおすすめです。
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管理栄養士おすすめ!高齢者向け夏バテ対策レシピ7選
- 豚肉と梅のぶっかけそうめん
- サバ缶とトマトの洋風チーズ焼き
- 豚味噌のせキムチ冷奴
- 鶏肉と夏野菜のカレー風味ソテー
- もずく酢とささみの簡単マリネ
- 鶏肉入り旨味たっぷりミネストローネ
- ツナと枝豆の炊き込みご飯
夏バテ対策になる美味しくて簡単なレシピを7つ紹介します。ぜひ挑戦してみてください。
豚肉と梅のぶっかけそうめん
(材料・2人分)
- そうめん 100g
- 豚肉(薄切り) 100g
- 梅干し 1個
- きゅうり 1/2本
- 料理酒 大さじ1
- ★めんつゆ(倍数通りに希釈したもの) 200ml
- ★みそ 大さじ2
- ★砂糖 小さじ2
(作り方)
- ★印の調味料をボウルに入れて混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしておく。調味料が混ざりにくい場合は、レンジで約1分加熱してから混ぜ合わせる。
- 豚肉は食べやすい大きさに切り、梅干しは種を取り除いて包丁でたたく。きゅうりは薄くスライスする。
- 耐熱皿に豚肉を重ならないように並べて、料理酒を回しかける。電子レンジ(600W・3〜4分)で加熱する。
- そうめんを茹でて冷水にとり、皿に盛り付ける。
- 豚肉ときゅうり、梅干しをトッピングし、混ぜ合わせた★印の調味料をかけたら完成。
サバ缶とトマトの洋風チーズ焼き
(材料・2人分)
- さば缶 1缶
- ミニトマト 6個
- ピザ用チーズ 大さじ3
- マヨネーズ 適量
- ★めんつゆ(2倍希釈) 小さじ2
- ★味噌 小さじ1/2
(作り方)
- サバ缶は水気をきって、食べやすいようにほぐしておく。トマトは一口大にカットする。★印の調味料は混ぜ合わせておく。
- 耐熱皿にサバとトマトを並べ、混ぜ合わせた★印の調味料をかける。
- チーズをトッピングし、マヨネーズを回しかけ、トースターで焼き色がつくまで焼く(目安:1200W・4~5分)。
豚味噌のせキムチ冷奴
(材料・1人分)
- 絹ごし豆腐 1/4丁
- 豚ひき肉 30g
- キムチ 30g
- ねぎ 適量
- ごま油 大さじ1
- ★味噌 大さじ1/2
- ★みりん 大さじ½
- ★砂糖 小さじ2
- ★にんにくチューブ 小さじ1
(作り方)
- 絹ごし豆腐は冷奴として食べやすい大きさに切っておく。ねぎは小口切りに切り、キムチの野菜が大きい場合は食べやすいように切っておく。
- 耐熱容器に豚ひき肉と★印の調味料を入れて、ラップをかけて電子レンジ(600W・4〜4分半)で加熱する。豚ひき肉に火が通っていない場合、様子を見ながら30秒ずつ追加で加熱する。火が通ったら、肉をほぐしておく。
- 皿に豆腐を盛り付け、肉味噌を乗せ、ごま油を回しかける。最後にねぎを散らしたら、完成。
鶏肉と夏野菜のカレー風味ソテー
(材料・2人分)
- 鶏もも肉 1枚(250g)
- 茄子 2本
- ピーマン 2個
- ミニトマト 6個
- 片栗粉 大さじ1
- ★料理酒 大さじ1
- ★しょうゆ 大さじ1
- ★砂糖 小さじ2
- ★すりおろし生姜 小さじ2
- ★カレー粉 小さじ2
(作り方)
- 鶏肉を一口大にカットし、片栗粉をまぶす。
- 茄子はガクを取って乱切りにする。ミニトマトはヘタを取っておき、ピーマンはヘタを種を取り、乱切りにする。
- フライパンに油(分量外)をしいて、鶏肉を皮を下にして加え、肉の色が変わるまで焼く。
- 茄子を加え、鶏肉に火が通るまで炒める。
- ミニトマト・ピーマンを加えてさっと炒め、さらに混ぜ合わせた★印の調味料を加える。
- すべての材料に火が通ったら、完成。
もずく酢とささみの簡単マリネ
(材料・2人分)
- ミニトマト 2個
- きゅうり 1本
- 鶏ささみ 40g
- もずく酢 1パック(70g)
- ★オリーブオイル 小さじ1
- ★塩・こしょう 少々
(作り方)
- ミニトマトは2等分に切り、きゅうりは1cm大の角切りにする。
- 耐熱容器に鶏ささみを入れてフォークで何か所か穴を開け、大さじ1の料理酒(分量外)を回しかけ、ラップをかけて電子レンジ(600W・2~3分)加熱する。
- ボウルにもずく酢と★印の調味料を入れて和え、味を調整する。
- トマト・きゅうり・鶏ささみを加えて軽く混ぜ合わせ、冷蔵庫に入れて味をなじませる。
- 皿に盛り付けたら、完成。
鶏肉入り旨味たっぷりミネストローネ
(材料・4人分)
- 鶏もも肉 200g
- 大豆水煮 150g
- にんじん 1/2本
- 玉ねぎ 1個
- にんにくチューブ 小さじ1
- オリーブオイル 大さじ1
- ★カットトマト缶 1缶(240g)
- ★砂糖 大さじ3
- ★トマトケチャップ 大さじ3
- ★塩 小さじ1/2
- ★料理酒 大さじ1
- ★コンソメ顆粒 大さじ1
- ★水 600ml
(作り方)
- 鶏もも肉は2cm角くらいに食べやすく切り、塩・こしょう(分量外)を振っておく。にんじん・玉ねぎは皮をむいて1cm角に切る。
- 鍋にオリーブオイルをひいて弱火をつけ、にんにくを加える。鶏肉・玉ねぎを加えて炒め、玉ねぎが透明になってきたらにんじんを加えてさらに2~3分炒める。
- 大豆水煮と★印の材料と調味料をすべて加え、煮立ったら弱火に近い中火にして、野菜が柔らかくなるまでアクを取りながら煮込む(目安・10~15分)。
- 器に盛り付けたら、完成。
ツナと枝豆の炊き込みご飯
(材料・4人分)
- 米 2合
- 水 適量
- 枝豆(冷凍・さや付き) 150g(正味90〜100g)
- 人参 40g
- ツナ缶 1缶
- バター 20g
- めんつゆ(2倍希釈) 大さじ2
(作り方)
- 枝豆は解凍してさやから豆を出し、人参はみじん切りにしておく。
- 炊飯器の内釜に洗った米とめんつゆを加え、2合の目盛りまで水を加える。
- 枝豆・人参・ツナ缶(汁ごと)を加えて通常通り炊飯する。
- 炊飯が終わったら、バターを加えて炊飯器の底からかき混ぜて、茶碗に盛り付ける。
食事のひと工夫で、元気に夏を乗り越えよう
夏は暑さで疲れやすく、食欲が低下しやすい季節です。
高齢者が夏バテをして食事量が減ると、栄養状態が悪くなるおそれがあります。また、高齢になると喉の渇きを感じにくいことから、熱中症や脱水症を引き起こすリスクも高いといえます。
夏バテ対策として食事面で気を付けることは、「水分」「タンパク質」「ビタミンB1」の積極的な摂取です。脱水予防のための水分と夏バテに負けない丈夫な体づくりに欠かせないタンパク質、疲労回復に役立つビタミンB1を意識した食事を心がけましょう。
今回ご紹介したレシピは、手に入れやすい食品で簡単に作れるものばかりです。夏バテ対策として、ぜひ参考に作ってみてください。
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管理栄養士:今井尚美 | |
大阪府出身のフリーランス管理栄養士。急性期病院で管理栄養士として約5年勤務し、NSTや緩和医療チーム、入院時・外来時栄養指導の業務に関わる。2018年に独立し、現在はフリーランス。サプリメント管理士の資格所有。 病院での勤務経験を生かし、根拠のある情報を発信することをモットーとする。健康・美容に関する記事執筆・監修、食事相談、レシピ作成などの業務を中心に活動中。 |
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