高齢者は熱中症になりやすい?理由や症状・対策・応急処置など紹介
「高齢者の熱中症対策は何がある?」
「熱中症になったらどうすればいい?」
などを調べている方のために、高齢者の熱中症に関して、対策や応急処置などをまとめました。
特に高齢者は、気づかないうちに熱中症になっている場合があり、重症化する可能性もあるため注意が必要です。
今回は、高齢者が熱中症になりやすい理由や症状の特徴、対策、応急処置などについて詳しく解説します。
高齢者は熱中症になりやすい?理由や注意すべき症状
高齢者は、様々な理由から熱中症になりやすい傾向にあります。
ここでは、高齢者が熱中症になりやすい理由と、注意すべき症状について紹介します。
高齢者が熱中症になりやすい理由
- 温度に対する感覚が低下する
- 体の熱を外に逃がす能力が低くなる
- 基礎代謝量の低下から細胞内の水分が減少する
- 喉の渇きに気付きにくい
高齢になると温度に対する感覚が低下するため、暑さを感じにくくなり、室内でも熱中症になる可能性があります。
若い人よりも体の熱を外に逃す能力が低くなることから、体の中に熱がこもりやすいのも原因の一つです。
また、加齢に伴って基礎代謝量が低下し、細胞内の水分が減少するため、脱水症状になりやすくなります。
喉の渇きを感じる機能の衰退から、喉の渇きに気付きにくいため、熱中症になる前に、事前に対策をすることが大切です。
こんな症状には注意!高齢者の熱中症の特徴
- 立ちくらみやめまい
- ぼんやりとしている、元気がない
- こむら返りや筋肉の痙攣
- 頭痛
- 吐き気など
軽度の熱中症で脱水状態になると、全身に必要な血液や酸素が十分に行き渡らなくなり、めまいや立ちくらみの症状が現れます。
いつもと様子が違う、ぼんやりとしている、元気がないなどの変化が見られた場合は熱中症を疑い、体調の変化を注意深く観察する必要があるでしょう。
また、こむら返りや筋肉の痙攣も、熱中症に見られる症状です。さらに重度の熱中症になると、頭痛や吐き気の症状が出る場合があります。
高齢者の熱中症対策
- のどが渇いていなくても水分をこまめにとる
- 通気性のいい涼しい服装で過ごす
- 周囲の人が配慮する
高齢者の熱中症は、事前に対策をすることで防止できる可能性が高くなるでしょう。自宅でできる熱中症対策について、詳しく解説します。
のどが渇いていなくても水分をこまめにとる
高齢者は体内の水分量が少なく、のどの渇きを感じにくいので、喉の渇きを感じて水分をとるのでは遅い場合が多々あります。
喉の渇きを感じる前に、こまめに水分を摂取することが大切です。
特にお風呂上がりや寝る前、寝起きは汗をかきやすく水分不足になりやすいため、意識して水分を摂取するようにしましょう。
室温や湿度を目で確認して室内を涼しく保つ
室内に温度計や湿度計を設置し、目で気温を確認できるようにしましょう。
高齢者は温度に対する感覚が鈍くなるため、体感を優先すると対策が遅れる場合があります。
適切な室温を目で確かめることで、実際の温度がわかり、早めに熱中症対策が取れます。
通気性のいい涼しい服装で過ごす
熱中症を予防するために、気温に合わせて通気性の良い服装で過ごすことが大切です。
高齢者は体感で暑さを感じにくく、厚着をしてしまったり保温性の高い服を着てしまったりと、気温に合わない服装をしていることがあります。
その日の気温に合わせて適切な衣服を選ぶことで、体に熱がこもりにくくなり、熱中症の予防に繋がります。
周囲の人が配慮する
高齢者が熱中症にならないために、同居している家族が部屋の状態や本人の体調を気にかけてあげましょう。
室内では、扇風機やエアコンを使用し部屋を適切な温度に設定する、部屋の風通しをよくする、こまめに水分補給を促す、などの配慮が必要です。
外出する際は、日傘や帽子を使用する、必要に応じてマスクを外す、涼しい施設や場所を利用する、といった暑さ対策を促しましょう。
そして、暑い時はこまめに休憩し、無理をしないことも大切です。
周りの人が環境面から血圧、心拍数、体温などの体調の変化にも留意し、適切な声かけをすることで、熱中症予防になるでしょう。
高齢者が熱中症になったらどうする?
高齢者が熱中症になってしまった場合、まずは涼しい場所に移動させましょう。次に、衣服を緩めて保冷剤などで頭や脇の下などを冷やし、体内の熱を放出させます。
脇の下や鼠径部には太い血管が通っているため、冷やすことで効率的に体温を下げることができます。うちわや扇風機の風を当てるのも良いでしょう。
また、水分が取れる状態であれば、経口補水液などで水分補給を促します。一緒に塩分を補給するのも効果的です。
しかし、嘔吐したり、意識が朦朧としたりしている場合には、水分が気管に入ってしまう可能性があるため、無理に水分を摂らせることはやめましょう。
水分が摂れず反応が鈍い、会話ができない、普段通りに歩けない、など、いつもと様子が違う場合、すぐに救急車を呼んでください。
水分が摂れて適切な応急処置を行ったものの症状が回復しない場合も、早めに医療機関を受診しましょう。
熱中症は後遺症が残る場合もある
- 高次脳機能障害
- 中枢神経障害
- 嚥下障害
- 歩行障害
- パーキンソン症候群
- 小脳失調
- 失語
重度の熱中症の場合、処置が遅れてしまうと上記のような後遺症が残る可能性があります。
高次脳機能障害は、脳が損傷されることで新しいことを覚えられなかったり、感情を制御する能力が低下したり、周りの状況に気づきにくくなる注意欠陥障害が生じたりします。
その他、嚥下障害や歩行障害など、日常生活に支障が出る後遺症が残る可能性もあります。
熱中症による後遺症を引き起こさせないためにも、熱中症予防や熱中症を重症化させないことが大切です。
生活リハビリデイサービスりふりの熱中症対策
- 熱中症指数計を数か所に設置
- 各スペースによって設定温度を調節
- 水分補給の促し
生活リハビリデイサービスりふりでは、上記などの熱中症対策を実施中です。
りふりでは、全店舗で熱中症指数計を採用し、各店舗に数か所設置しています。
座って過ごすスペースとリハビリを行うスペースでは適切な温度が違うため、熱中症指数計を複数使用してスペースごとに快適な環境を整えています。
また、熱中症指数計や利用者の様子などを確認しながら適宜温度調節をして、体調管理に努めています。
もちろん、リハビリや入浴前後は特に水分補給を案内し、その他もタイミングをみて水分摂取を促しています。
生活リハビリデイサービスりふりはこちら↓
生活リハビリデイサービスりふり
熱中症になる前にしっかりと対策をしよう!
高齢者は、体内の水分量が少なく、暑さを感じにくいなど、熱中症になりやすい特徴を持っています。
そのため、室内を適切な温度に設定する、衣服の調整をする、こまめに水分補給をするなどの熱中症対策をすることが大切です。
また、熱中症の症状が見られたら、すぐに衣服を緩め首や脇の下を冷やすなど、適切な処置を行ってください。
会話ができないなどの意識障害があるなど、通常と異なる様子が見られる場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
周りの家族が熱中症の対処法を知っておくことで、慌てずに行動できるようになります。
家族全員で上手に熱中症対策をして、暑い夏を乗り越えましょう!
カテゴリー|ブログ