BLOG
2025.3.12

【栄養士監修】高齢者におすすめレシピ集|ヘルシー!簡単に作れる!食べやすい!

【栄養士監修】高齢者におすすめレシピ集|ヘルシー!簡単に作れる!食べやすい!

「高齢者におすすめのレシピが知りたい」
「シニア向けの簡単な料理は?」

など、高齢者におすすめのレシピを知りたい方のために、栄養士監修のレシピを厳選しました。

夏バテ予防になる食事や筋肉をつける食事など、季節やシーンに応じたレシピを紹介します。

食事から健康な体をつくり、自立生活の維持や生活の質向上を目指しましょう。

高齢者向け筋肉をつけるレシピ

  • 具だくさんミルク味噌汁
  • 厚揚げチーズ焼き

年齢を重ねると筋肉量が減少し、身体機能が低下していく傾向にあります。

健康な体を維持するためには、食事ではタンパク質を意識して摂取することが重要です

筋肉をつけるのに効果が期待できるレシピとして「具だくさんミルク味噌汁」と「厚揚げチーズ焼き」を紹介いたします。

高齢者の筋肉をつける運動などについてはこちら↓
高齢者の筋肉をつける方法紹介!効果的な運動や食事レシピ等詳しく解説します

具だくさんミルク味噌汁

具たくさんミルク味噌汁

(材料・2人分)

  • しめじ 1袋
  • にんじん 40g
  • ツナ缶 1缶
  • ウインナー 2本
  • 油あげ 30g
  • 水 1.5カップ
  • 顆粒だし 小さじ1
  • 牛乳 200cc
  • 味噌 大さじ1
  • こしょう 少々

(作り方)

  1. しめじは房を分けておき、にんじんは5mm幅のいちょう切りに、ウインナーと油あげは1cm幅にカットしておく。
  2. 鍋に水と顆粒だし、しめじ、にんじんを入れて加熱する。
  3. しめじ、にんじんに火が通ったら、ツナ缶、ウインナー、油あげを加えてさらに3~4分加熱する。
  4. 牛乳を加えて煮立ったら、味噌を溶き入れる。
  5. こしょうを加えて味を整えたら、完成。

たんぱく質が豊富なツナ缶や油揚げが入った、具だくさんで栄養たっぷりの味噌汁です。牛乳のたんぱく質も摂取できるうえ、マイルドな味噌汁に仕上がるため、いつもと一味違う味噌汁を楽しめるでしょう。

厚揚げチーズ焼き

(材料・2人分)

  • 厚揚げ 1枚
  • ピザ用チーズ 20g
  • ★醤油 小さじ2
  • ★酒 小さじ1
  • マヨネーズ 大さじ2
  • 油 小さじ2
  • 青ねぎ お好みの量

(作り方)

  1. 厚揚げは横半分にカットし、さらに3~5cm幅にカットする。青ねぎは小口切りにしておく。
  2. フライパンに油をしいて厚揚げを焼く。★印の調味料を加えて、厚揚げに絡める。
  3. いったん火をとめて厚揚げにマヨネーズを塗り、その上にチーズをのせる。蓋をしてチーズが溶けるまで弱火で加熱する。
  4. チーズが溶けたら、器に盛って青ねぎを散らして完成。

たんぱく質が豊富な厚揚げとチーズを組み合わせた、おつまみのように食べられるメニューです。お好みで七味をかけても美味しいため、ぜひ試してみてください。

高齢者の低栄養防止レシピ

  • 枝豆入り高タンパク三色丼
  • タンパク質たっぷり冷や汁そうめん

高齢になると消化吸収力が低下し、食事をとっても十分な栄養が吸収できない可能性があります。

その状態を放って置くと、体が必要とするエネルギー量やタンパク質量が不足している「低栄養」状態を招くでしょう。

低栄養になると疲れやすくなったり、運動量が減って身体機能が低下したりし、生活の質を著しく落とすこともあります。

低栄養を防止するには、血液中のアルブミン濃度を維持することが鍵です。アルブミンの上昇が期待できる「枝豆入り高タンパク三色丼」と「タンパク質たっぷり冷や汁そうめん」を紹介します。

高齢者の低栄養について詳しくはこちら↓
食べているのに高齢者が低栄養になる原因や対策、アルブミンを上げる食事など紹介

枝豆入り高タンパク三色丼

枝豆入り高タンパク質三色丼

(材料・1人分)

  • ご飯 200g
  • ツナ缶 1缶(70g)
  • ★醤油 大さじ1
  • ★みりん 小さじ1
  • ★砂糖 小さじ1
  • 卵 1個
  • ●砂糖 小さじ1
  • ●醤油 小さじ1/2
  • 冷凍枝豆 50g(さやなしで約20g)

(作り方)

  1. フライパンに油をひいて、ツナ缶を汁ごと入れて炒める。★印の調味料を加え、汁気が減ってくるまでさらに炒める。
  2. 炒めたツナを汁ごと皿にとっておく。ボウルに卵と●印の調味料を加えて混ぜ合わせ、フライパンで炒めてたまごそぼろを作る。
  3. 冷凍枝豆は流水で解凍し、実をさやから出しておく。
  4. 丼ぶりにご飯をよそい、ツナ・ツナの汁・卵・枝豆を盛り付けたら完成。

タンパク質たっぷり冷や汁そうめん

タンパク質たっぷり冷や汁そうめん

(材料・2人分)

  • そうめん(乾) 200g
  • 木綿豆腐 1/2丁
  • きゅうり 1本
  • かまぼこ 10g
  • ★水 1カップ
  • ★みそ 大さじ2
  • ★めんつゆ 大さじ3
  • ★和風顆粒だし 小さじ1
  • ★白すりごま 大さじ1

(作り方)

  1. きゅうりは薄く輪切りにして、塩もみしておく。豆腐は2~3cm角にちぎり、かまぼこは薄く切っておく。
  2. ボウルに★印の調味料を入れて混ぜ合わせる。1のきゅうり・豆腐を加えてさらに混ぜ合わせる。
  3. 鍋でそうめんを茹でて流水で冷やし、水気をよく切ったあと皿に盛り付ける。
  4. 3に2をかけ、かまぼこをトッピングしたら完成。

高齢者向け夏バテ対策レシピ

  • 鶏肉と夏野菜のカレー風味ソテー
  • もずく酢とささみの簡単マリネ

高齢者にとって夏バテは健康を著しく低下させることもあるため、注意しなければいけません。

タンパク質やビタミンB1を豊富に摂れる食事として「鶏肉と夏野菜のカレー風味ソテー」と「もずく酢とささみの簡単マリネ」を紹介します。

鶏肉と夏野菜のカレー風味ソテー

鶏肉と夏野菜のカレー風味ソテー

(材料・2人分)

  • 鶏もも肉 1枚(250g)
  • 茄子 2本
  • ピーマン 2個
  • ミニトマト 6個
  • 片栗粉 大さじ1
  • ★料理酒 大さじ1
  • ★しょうゆ 大さじ1
  • ★砂糖 小さじ2
  • ★すりおろし生姜 小さじ2
  • ★カレー粉 小さじ2

(作り方)

  1. 鶏肉を一口大にカットし、片栗粉をまぶす。
  2. 茄子はガクを取って乱切りにする。ミニトマトはヘタを取っておき、ピーマンはヘタを種を取り、乱切りにする。
  3. フライパンに油(分量外)をしいて、鶏肉を皮を下にして加え、肉の色が変わるまで焼く。
  4. 茄子を加え、鶏肉に火が通るまで炒める。
  5. ミニトマト・ピーマンを加えてさっと炒め、さらに混ぜ合わせた★印の調味料を加える。
  6. すべての材料に火が通ったら、完成。

もずく酢とささみの簡単マリネ

もずく酢とささみの簡単マリネ

(材料・2人分)

  • ミニトマト 2個
  • きゅうり 1本
  • 鶏ささみ 40g
  • もずく酢 1パック(70g)
  • ★オリーブオイル 小さじ1
  • ★塩・こしょう 少々

(作り方)

  1. ミニトマトは2等分に切り、きゅうりは1cm大の角切りにする。
  2. 耐熱容器に鶏ささみを入れてフォークで何か所か穴を開け、大さじ1の料理酒(分量外)を回しかけ、ラップをかけて電子レンジ(600W・2~3分)加熱する。
  3. ボウルにもずく酢と★印の調味料を入れて和え、味を調整する。
  4. トマト・きゅうり・鶏ささみを加えて軽く混ぜ合わせ、冷蔵庫に入れて味をなじませる。
  5. 皿に盛り付けたら、完成。

高齢者向け冬バテ対策レシピ

  • 根菜たっぷりゴロゴロポトフ
  • 甘酒入り野菜たっぷり豚汁

秋から冬にかけ、日中と夜や外と室内の寒暖差が激しいことが原因で心身の不調が生じることがあり、その症状を「冬バテ」といいます。

高齢者は体温調節機能が低下していることが多く、寒暖差に対応しきれず冬バテになることが少なくありません。

冬バテ対策には、根菜類は発酵食品がおすすめです。おすすめのレシピとして「根菜たっぷりゴロゴロポトフ」「甘酒入り野菜たっぷり豚汁」を紹介いたします。

高齢者の冬バテについて詳しくはこちら↓
冬バテって何?症状や原因、対策、チェック方法、おすすめの食べ物を紹介

根菜たっぷりゴロゴロポトフ

根菜たっぷりゴロゴロポトフ

(材料・2人分)

  • れんこん 200g
  • 玉ねぎ 100g(約1/2個)
  • 人参 50g(1/2本)
  • 大根 130g(1/8本)
  • ウインナー4本
  • ★水 3カップ
  • ★白ワイン 大さじ1
  • ★コンソメ顆粒 小さじ2
  • 塩 小さじ 1/4
  • こしょう 少々

(作り方)

  1. れんこんは皮を剥いて1cm幅の半月切りにし、酢水(分量外の水1カップに対して酢小さじ1)に漬けておく。鍋に加える前にさっと水洗いする。玉ねぎは4等分のくし切り、人参は4等分、大根は皮を剥いて1cm幅の半月切りにする。
  2. 鍋に1.の材料とウインナー、★印を入れて中火で煮る。煮立ったら弱火にしてアクをとり、約20分煮込む。
  3. 野菜が柔らかくなったら塩・こしょうで味を整えて、完成。

れんこんや人参、大根など根菜類をたっぷり使ったメニューです。材料を切った後は煮込むだけで、簡単に作ることができます。寒い日や体を芯から温めたいときに作ってみてください。

甘酒入り野菜たっぷり豚汁

甘酒入り野菜たっぷり豚汁

(材料・2人分)

  • 豚肉(薄切り) 100g
  • 大根 70g(約2cm)
  • 人参 50g(1/2本)
  • ごぼう 30g(約10cm)
  • こんにゃく 150g(小1枚)
  • ★水 2と1/2カップ
  • ★和風顆粒だし 小さじ1
  • ★甘酒(米こうじでつくられたもの) 100cc
  • 味噌 大さじ2
  • ごま油 小さじ1

(作り方)

  1. 大根は皮を剥いていちょう切りに、人参は半月切りにする。ごぼうはそぎ切りにして水にさらし、鍋に入れる前に水気をきる。豚肉は食べやすい大きさに切る。こんにゃくは下ゆでした後、縦半分にしてから幅5mmほどに切る。
  2. 鍋にごま油を入れて熱し、豚肉を加えて色が変わるまで中火で炒める。
  3. 大根、人参、ごぼう、こんにゃくを加え、油が全体にまわるまで炒める。
  4. ★印を加え、煮立ったらアクをとり弱火にして約10分煮る。
  5. 火をとめて味噌を溶き入れ、再び加熱して煮立ったら火をとめて、完成。

甘酒には食物繊維やオリゴ糖が含まれており、どちらも腸内環境を整える働きがあります。ビタミンB群も豊富で、糖質やタンパク質などの代謝を促してエネルギーに変換する働きがあるため、疲れやだるさを感じやすい冬バテ対策にぴったりです。

高齢者にもおすすめ!体が温まる飲み物

体が温まる飲物として代表的なものは「生姜湯」「白湯」などがあります。冬場などは体を温める飲み物を飲んで体温を維持させると、体調不良の防止になるでしょう。

注意したいのが「温かい飲み物=体を温める」ではないことです。カリウムやカフェインが多く含まれる飲み物は、温かくても体を冷やす可能性があります

鉄やビタミンE、ポリフェノールなどの成分には、血行を促進することで体を温める働きがあり、これらの成分が含まれる飲み物はおすすめです

自宅で簡単に作れて体が温まる飲物「生姜湯」と「甘酒と梅のホットドリンク」の作り方を紹介します。

体を温める飲み物について詳しくはこちら↓
体を温める飲み物紹介!冬に飲みたいものや寝る前・風邪のときに良いもの等を解説

生姜湯

生姜湯

(材料・1人分)

  • すりおろした生姜(チューブの生姜でも可) 小さじ2
  • はちみつ 大さじ1
  • レモン汁 小さじ1
  • お湯 150ml

(作り方)

  1. 生姜は皮をむいてすりおろす。
  2. 生姜とはちみつと一緒にマグカップに入れる。
  3. お湯を150ml注ぎ、レモン汁を加えて味を整えたら完成。

はちみつには抗菌作用があるため、風邪予防にも役立つでしょう。レモン汁の代わりにゆず果汁を加えてもOKです。

甘酒と梅のホットドリンク

甘酒と梅のホットドリンク

(材料・1人分)

  • 甘酒 150ml
  • 梅干し 1個(梅チューブ 2~3cmでも可)

(作り方)

  1. 梅干しは種をとってつぶしておく。
  2. マグカップに甘酒を入れて、電子レンジで500W・1~2分加熱して温める。
  3. マグカップにつぶした梅干しを入れて、スプーンでかき混ぜたら完成。

甘酒にはビタミンB群が豊富に含まれており、代謝を上げて体を温める効果が期待できます。さらに、梅には血流を改善する成分が含まれているため、甘酒と梅干しの組み合わせは冷え予防に効果的です。

梅干しの代わりに梅チューブを使えば、さらに簡単に作ることができるでしょう。

高齢者は食事から健康的な体を作ろう

年齢を重ねると「筋肉量が減った」「体調を崩すことが多くなった」「体が冷えやすくなった」など、健康に関する悩みが多くなってくるでしょう。

食事内容を見直せば、健康を維持して身体機能の衰えを緩和できる可能性があります。

紹介したレシピを参考にし、心身の健康に努めましょう。

PROFILE

顔写真・イラスト

管理栄養士

今井尚美

(Imai Naomi)

大阪府出身のフリーランス管理栄養士。急性期病院で管理栄養士として約5年勤務し、NSTや緩和医療チーム、入院時・外来時栄養指導の業務に関わる。2018年に独立し、現在はフリーランス。サプリメント管理士の資格所有。 病院での勤務経験を生かし、根拠のある情報を発信することをモットーとする。健康・美容に関する記事執筆・監修、食事相談、レシピ作成などの業務を中心に活動中。



カテゴリー|ブログ