BLOG
2022.2.27

リハビリできない?医療保険と介護保険のリハビリの違いについて

医療保険と介護保険のリハビリの違いについて

リハビリが必要になったとき、「医療保険でリハビリは受けられるの?」「介護保険で適用されるの?」など不安になったことはありませんか。

保険適用の可否でリハビリに関する選択も変わってくるでしょう。
この記事では、医療保険と介護保険におけるリハビリについて解説します。

■「医療のリハビリ」と「介護のリハビリ」の違い

  • リハビリの目的が異なる
  • 利用する保険制度が異なる

■医療保険と介護保険のリハビリの違い

  • 医療保険適用のリハビリに日数制限が設けられている
  • 介護保険リハビリは質と量の制限がある

どうぞ、最後までお読みください。

異なる目的!「医療のリハビリ」と「介護のリハビリ」とは

  • 【医療のリハビリ】機能回復+生活の質向上を目指す
  • 【介護のリハビリ】日常生活の自立を目指す
  • 【医療保険と介護保険の併用NG】介護保険の適用が優先される

リハビリという言葉は同じでも、「医療」と「介護」の視点に立つと、それぞれ目的が異なります
以下、医療のリハビリと介護のリハビリの目的について簡単に説明します。

【医療のリハビリ】機能回復+生活の質向上を目指す

医療保険でのリハビリは病院で行われ、治療・訓練によってカラダの機能回復が目的です。 怪我や病気によって生じた機能低下を治療とリハビリを並行して回復を目指します。

介護が必要になっても、介護を受ける本人が楽しみや生きがいを持ち自分らしく生活できるように、生活の質の向上を目指します。

【介護のリハビリ】日常生活の自立を目指す

介護保険でのリハビリは、日常の生活全般を捉え、生活の質(QOL:Quality of life)の維持・向上を目的としています。

施設や自宅でリハビリを受けることができ、医師や専門家の指導の下、日常生活の自立を目指し自分らしく生活できるようにプログラムされた内容です。

【医療保険と介護保険の併用NG】介護保険の適用が優先される

医療保険と介護保険の併用はできません。介護保険は、現在40歳以上が加入対象です。

40歳以上の方は、医療保険と介護保険の両方に加入していることになります。 
介護保険を利用する条件として、要介護(要支援)認定を受けていなければなりません。

認定を受けている場合、医療保険ではなく介護保険の利用が優先されます。

そもそも「医療のリハビリ」と「介護のリハビリ」では、目的とゴールが異なることから考えても、同時併用できないのはある意味納得できるのではないでしょうか。

リハビリについて詳しくはこちら↓
リハビリは意味ない?!効果を感じられない原因と対処法

リハビリテーション|急性期・回復期・生活期の役割

具体的に怪我や病気などが発症し、その後どのような過程を通して回復の方向へ進むのでしょうか。

ここでは、急性期・回復期・生活期へと移行していくリハビリテーションの一連の流れについてお伝えします。

引用:厚生労働省「医療介護の連携(その3)」

急性期リハビリテーション

発症日~約2、3週間程度
場所:病院

急性期を分かりやすくいうと「怪我や病気の真っただ中の状態」です。

怪我や病気の治療や対応を最優先し安静を心掛ける期間でもありますが、必要に応じて無理のない範囲でリハビリを行います。

体力低下を可能な限り軽減し回復期に繋げます。

回復期リハビリテーション

発症後:1~4か月程度
場所:回復期のリハビリ病棟など

急性期の峠を越えると回復期へ移行します。
身体機能の回復を目指し、リハビリの効果が一番期待できる時期といえるでしょう。

リハビリ病棟での生活の中で、実際に行う動作を練習し回復期の先にある退院や在宅復帰を視野に対応していきます。

維持期・生活期のリハビリテーション

発症後:4~6か月以降
場所:施設または自宅

維持期・生活期は、急性期〜回復期までのリハビリで得られた機能を実際の生活で活用していくためや機能を維持していくためのリハビリが重要な時期です。

退院して施設へ入所したり自宅へ戻ったりと、新しい生活が始まります。

個々の生活に合った「日常生活をおくるため」のリハビリが必要です。

【リハビリの違いは?】医療保険と介護保険

ここでは、医療保険と介護保険でのリハビリの違いについてお伝えします。

病院などで行う!医療保険でのリハビリ

  • 基本は病院で行う
  • 日数制限がある

医療保険でのリハビリは基本病院で行われ、怪我や病気によってリハビリの区分が細かく分類されています。

先に述べた急性期〜回復期に医療保険でのリハビリが受けられます。

医療保険適用のリハビリには日数制限が設けられています。
脳卒中などの脳血管障害は150日、高次脳機能障害は180日です。

原則的に医療保険でのリハビリには日数制限があるので長期の継続が厳しい状況です。

施設や家で行う!介護保険でのリハビリ

  • 基本は施設や家で行う
  • 日数制限はなし

介護保険でのリハビリは質と量の制限があります。
40歳未満は対象外・比較的軽度なリハビリが主流・申請や認定が必要などが特徴です。

身体や生活機能を維持・向上させる内容は、施設では通所リハビリデイサービス(デイケア)と呼ばれ、病院や診療所・介護老人保健施設などに通いリハビリを行います。

家では訪問リハビリとして、病院や診療所・介護老人保健施設などからリハビリの専門職が自宅に訪問します。

訪問リハビリについて詳しくはこちら↓
訪問リハビリとは?在宅でできるリハビリテーションの特徴やメリット・デメリット

リハビリできない?介護保険で可能なリハビリとは

厚生労働省の診療報酬改定において、2012年度の改定で廃止が提示されましたが、リハビリの質の担保が難しいという理由から3回経過措置がとられました。 

2019年4月『要介護・要支援者への維持期・生活期リハビリの、医療保険給付から介護保険給付への移行』が、経過措置から完全実施となりました。

病院でリハビリできる条件が限られ、リハビリしたくてもできないリハビリ難民が増加していると言います。

リハビリ難民について詳しくはこちら↓
『リハビリ難民』200万人以上?原因と対策|需要高まる自費リハビリ

リハビリに適用される保険制度について

診療報酬改定後、厚生労働省が提示している該当する外来の維持期リハビリテーションは以下の通りです。

  • 脳血管疾患リハビリテーション
  • 廃用症候群リハビリテーション
  • 運動器リハビリテーション

診療報酬改定により、維持期リハビリテーションが医療保険から介護保険へ移行し、病院でリハビリを受けられる方が減少しました。

通所介護(デイサービス)でのリハビリは可能

通所介護(デイサービス)でのリハビリは、介護保険で利用可能です。

「デイサービス」とは、特定の施設に入所せず日中に日帰りで利用できる通所介護サービスです。

身体機能の維持・回復、日常生活・認知機能の改善で、リハビリなどの医療的ケアを目的にし、利用者が自宅などで自立した日常生活を過ごせるように支援します。

公的な医療保険や介護保険を利用できない場合の選択肢として「自費リハビリ」があります。

デイサービスについて詳しくはこちら↓
デイサービスとデイケア|どっちを選んだらいいの?違いと選び方を解説

【りふり】効果と満足度の高いリハビリデイサービスを提供

りふりは、身体機能の回復と日常生活の向上を目指す「生活リハビリ」に特化したデイサービスです。

生活リハビリは「歩く」「食事をする」「着替える」「トイレに行く」「入浴する」など生活する上で行う動作全般を「リハビリ」と捉えています。

カラダの状態を維持・向上して日常生活動作を自らの力で行えるように働きかけていくリハビリのことです。

りふりの特徴は要支援・要介護認定の方へ、短時間から長時間利用まで幅広いニーズに対応

一人ひとりに応じて組み立てるオーダーメイドのメニューは、経験豊富な理学療法士によるきめ細やかで質の高いリハビリを提供しています。

デイサービスのリハビリは可能!制度の仕組みを理解して適切に活用しよう

この記事では、リハビリには医療保険と介護保険という保険制度の違いや、リハビリの目的・ゴールが異なるという特徴をお伝えしました。

『要介護・要支援者への維持期・生活期リハビリの、医療保険給付から介護保険給付への移行』が完全実施により、医療保険適用のリハビリに制限がかかりました。

しかし、介護保険で利用できるリハビリもあります。デイサービスもその一環で、生活リハビリデイサービスりふりは、専門家によるしっかりとしたリハビリを受けられる施設です。

りふりについて詳しくはこちら↓
りふりwebサイト




カテゴリー|ブログ