オーラルフレイルとは?定義や予防・改善方法、チェックリスト紹介
「オーラルフレイルって何?」
「オーラルフレイルの症状や改善方法が知りたい」
など、オーラルフレイルについて知りたい方のために、症状やチェック方法、予防法についてまとめました。
チェック方法や改善方法を知っておくことで、オーラルフレイルを未然に予防することができるでしょう。
オーラルフレイルとは?わかりやすく解説
オーラルフレイルは、「口の虚弱」という意味があります。そもそもフレイルとは何か、具体的なオーラルフレイルの状態について解説します。
フレイルとは?
フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間の段階を指します。
フレイルには「身体的フレイル」「精神・心理的フレイル」「社会的フレイル」の3つがあり、身体的機能、精神・心理的機能、社会的機能が低下すると、急速にフレイルが進行するといわれています。
フレイルが進行すると、ふらつきや転倒、不安症状や認知機能低下など、日常生活に支障をきたす可能性があるため、フレイルになる前に予防していきましょう。
フレイルについて詳しくはこちら↓
フレイルとは?症状や原因から予防方法までわかりやすく解説!サルコペニアとの違いも
オーラルフレイルとは?
オーラルフレイルとは、口周りの機能が低下した状態のことを指します。
厚生労働省によると、「オーラルフレイルは、老化に伴う様々な口腔の状態(歯数・口腔衛生・口腔機能など)の変化に、口腔の健康への関心の低下や心身の予備能力低下も重なり、口腔の脆弱性が増加し、食べる機能障害へ陥り、さらにはフレイルに影響を与え、心身の機能低下にまでつながる一連の現象および過程のこと」と定義されています。
口周りの機能低下により、口腔機能だけでなく心身の機能にも影響を与える可能性があるため、早めにオーラルフレイルの対策をすることが大切です。
オーラルフレイルの症状・原因
オーラルフレイルには、特徴的ないくつかの症状があります。オーラルフレイルの具体的な症状と、その原因について解説します。
オーラルフレイルの症状
- むせやすい
- 食べこぼしが多い
- 食欲がわかない
- 軟らかいものばかり食べる
- 活舌が悪い
- 口が渇きやすい
- 歯が少ない
オーラルフレイルは、上記のような症状が見られることがあります。これらの症状を放っておくと、咀嚼機能や嚥下機能などの口腔機能の低下が顕著に現れるようになります。
ささいな症状を見逃さず、早期の対応がオーラルフレイルの予防につながるでしょう。
オーラルフレイルの原因
- 加齢による口腔機能の衰え
- 口腔疾患
オーラルフレイルの原因として、加齢による口腔機能の低下が挙げられます。義歯を使用するようになったり、咀嚼する力が弱くなったりと、年齢とともに口腔内の環境が変化する、口周りの筋肉量に減少するなどが見られます。
そういった加齢による口腔内の変化は、咀嚼機能の低下を招いて食事内容に偏りが出るだけでなく、会話の支障をきたしたり表情が乏しくなったりと、他者とのコミュニケーションにも影響する場合があります。
また、虫歯や歯周病などの口腔疾患もオーラルフレイルの原因です。定期的に歯の検診に行き、口腔内の疾患がないか、疾患がある場合は早期に治療することが大切です。
オーラルフレイルチェックリスト
チェック項目 | はい | いいえ |
半年前と比べて、硬い食べ物が食べにくくなった | 2 | 0 |
お茶や汁物でむせることがある | 2 | 0 |
義歯を入れている | 2 | 0 |
口の渇きが気になる | 1 | 0 |
半年前と比べて、外出が少なくなった | 1 | 0 |
さきイカやたくあんくらいの硬さの食べ物を噛むことができる | 0 | 1 |
1日に2回以上、歯を磨く | 0 | 1 |
1年に1回以上、歯医者に行く | 0 | 1 |
上記のチェック結果の合計が、0〜2点の方はオーラルフレイルの可能性は低く、3点の方はオーラルフレイルの可能性があります。合計が4点以上の方は、オーラルフレイルの可能性がさらに高まるため、専門機関を受診したり、かかりつけの歯科医院に相談したり、早期に治療をしましょう。
また、義歯を使用している方も、口腔内の状態によってズレが生じる可能性があります。定期的に歯科医院を受診し、噛み合わせや口腔内の状態を確認することが大切です。
オーラルフレイルの予防方法
オーラルフレイルは、適切な対応により予防ができます。オーラルフレイルの予防方法について見ていきましょう。
口腔内を清潔に保つ
オーラルフレイルの予防には、口腔内を清潔に保つことが大切です。口腔内のケアができていないと、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
このような口腔内の疾患により、大切な歯を失ってしまう可能性もあるため、毎日の歯磨きをしっかりと行うなど、自宅でできる対策を行っていきましょう。
歯科定期健診
定期的な歯科医院の受診は、口腔内のトラブルや疾患の早期発見につながります。
また、自宅でのケアでは行き届かなかった歯石などの除去を行うことで、口腔内の清潔が保持され、オーラルフレイルの予防に効果的です。
口腔機能の維持
加齢により口腔機能が低下するため、日頃から口腔機能が低下しないようにトレーニングを行いましょう。噛む・飲み込むなどの咀嚼や嚥下機能の他に、発語や表情筋を動かすことも口腔機能の1つなので、日頃から会話をしたり笑ったりすることで口腔機能の維持につながります。
口腔機能が維持・向上すると、食事やコミュニケーションなどの楽しみが増えるでしょう。
オーラルフレイルの予防・改善に効果的な体操
オーラルフレイルを予防するためには、口腔体操が効果的です。オーラルフレイルのチェックリストで点数が高かった方や、まだオーラルフレイルではない方も、ぜひ取り組んでみてください!
日本歯科医師会推奨のオーラルフレイル対策口腔体操
日本歯科医師会では、口周りの筋肉や舌の動きをスムーズにする運動、咀嚼や嚥下機能向上のための口腔体操を推奨しています。
口腔体操を行い、オーラルフレイルを予防していきましょう!
日本歯科医師会推奨のオーラルフレイル対策口腔体操はこちら↓
オーラルフレイル対策口腔体操
口腔・睡眠・運動器機能の3つを同時にトレーニングできる健口眠体操
健口眠体操とは、口腔機能・睡眠機能(自律神経)・運動器機能の3つの機能を、同時に効率的にトレーニングできる体操です。口腔機能だけでなく、睡眠機能や運動機能を同時に鍛えることで、認知機能の向上も期待できるでしょう!
健口眠体操について詳しくはこちら↓
【高齢者向け体操】健口眠体操バーチャルゲームプログラム|口腔・睡眠・運動器トレーニング
口腔機能を高めてオーラルフレイルを予防しよう
オーラルフレイルは、口周りの機能が低下した状態で、主な原因は加齢による口腔機能の衰えや口腔疾患などです。
むせやすい、食べこぼしが多い、柔らかいものばかり食べる、などの症状がある方は、口腔内の清潔を保持し、定期的に歯科医院を受診するなどの対策をする必要があるでしょう。
また、オーラルフレイルの予防には、自宅でできる口腔体操や健口眠体操が効果的です。
生活リハビリデイサービスりふりでは、個別のリハビリの他に健口眠体操を導入しています。
口腔体操や健口眠体操で口腔機能を高め、健康長寿を目指しましょう!
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