リハビリは痛みがあっても我慢して続けるべき?痛みがある原因と対処法
リハビリをしているけど、痛みがあってしんどい…。もうリハビリしたくない!
でも、リハビリをしなさいって言われる。
痛みがあるのに続けていいのかな。休みたいな…。
痛みがあると、リハビリをやめたくなりますよね。
リハビリには注意しないといけない痛みと、そうじゃない痛みがあります。
痛みを我慢して、無理をして頑張っている場合も、自分に合ったリハビリとはどういうことか、考えてみましょう。
この記事ではリハビリでの痛みの原因や対処法を紹介します。
—
リハビリのときに痛みが出る原因
- 筋肉痛、関節痛など、出やすい痛み
- リハビリのメニューがあってない痛み
対処法
- セラピストに痛みの部位や程度を伝える
- 自分の痛みにあったリハビリメニューを相談する
—
どうして痛みがあってもリハビリをするの?
どうしてまだ痛みがある時期から、リハビリを行うようになったのでしょう。
それは、痛みのある時期から体を動かした方が、回復が早いということがわかったからです。
そして、体を動かさないでいる方が、体にとって良くないと言われています。
リハビリが必要な場合、以前は「痛みがある程度治まってから」という考え方でした。
寝たまま安静にしていることが良いと思われていました。
しかし、現在は一部の場合を除き、痛みが多少あっても基本的には「なるべく普段通り活動する」という考え方が一般的です。
リハビリで痛みが出るのはなぜ?
- 筋肉痛
- 関節痛
- 患部を守るために他部位に負担をかけてしまう
リハビリで痛みが出る原因はいろいろありますが、よくあるのが上記の3つです。
原因①筋肉痛
これまで送っていた生活から一変して、入院などによって体を動かさなくなると、筋力が衰えたり、関節が固まったりといったことが起こります。
そうすると、どうしてもリハビリで急に体を動かすことになるので、リハビリを始めたころは普段以上に筋肉痛になりやすくなっています。
原因②関節の痛み
入院中は筋肉が衰えるだけでなく、関節も固くなりがちです。
病気をした部位以外であっても、固まった関節を動かすことで、痛みが出ることがあります。
原因③患部を守るために他部位に負担をかけてしまう
痛みがある場所に負荷がかかるのを避けると、体のバランスが崩れ、別の部位に負荷がかかります。
そうすると別の場所にまた痛みが生じ…と、どんどん痛む箇所が増え、悪循環になってしまいます。
痛みが伴いやすいリハビリ
リハビリを行う中では、場合によっては悪化するのを防ぐため、避けられない痛みもあります。
症状やケガの状態・回復度合いにより、一時的に強い痛みが出るリハビリを行うことも。
筋肉痛や関節痛など、入院中の生活で体力が落ちているときは、体を回復させるために行うリハビリに痛みが伴いやすいです。
だからといって、仕方がないから我慢すれば良いということではありません。
注意しないといけない痛みと問題のない痛み
痛いのを必ずしも我慢しなければならないということではありません。
注意しなければいけない痛みと問題のない痛みがあります。
注意しないといけない痛み
休んだ方が良い痛みとして一般的に言われているのは、
- 動かした時の痛みが慢性的に続く
- 動かした後、痛みが酷くなる
そのリハビリが自分に合っていない可能性もあるので、休むだけでなく、必ずセラピストに伝えましょう。
リハビリを継続しても問題ない痛み
入院によって筋力が落ちたりや関節が固まっていたことで起こる
- 筋肉痛
- 関節痛
などはある程度避けられない痛みですが、気になる場合はセラピストに相談しましょう。
理学療法士に相談がベスト
人によって痛みの程度や感じ方は異なります。
リハビリでは、理学療法士などのセラピストがその人の状態や目標に合わせてリハビリの内容を決定します。
痛みがある場合でも、「耐えられる痛みかどうか」といったことを相談しながら調整することができます。
リハビリそのものが苦痛になって中断してしまっては、もったいないです。
繰り返しになりますが、痛みがある時は必ず伝えましょう。
自己判断が難しいのでプロの意見を聞こう
痛いからといって、自己判断でリハビリをやめてしまうと、かえって治りが悪くなったり、別の部位に支障が出たりして、悪循環になる可能性もあります。
理学療法士などのセラピストはスペシャリストです。
注意すべき痛みか、そうでない痛みかしっかりと相談して、リハビリを進めていきましょう。
リハビリのやりすぎは逆効果
リハビリをやりすぎるのも、逆効果になってしまう場合があります。
真面目な方に多いようですが、早く治りたい、元の生活を送りたいという思いから、痛みがあっても我慢して、無理をしてしまう人もいるようです。
基本的に、リハビリで目標にするのは元気な時であれば「無理なく」行えていた動作です。
その状態を目指して、ゆっくりと段階を踏んで行っていきます。
早く良くなりたい気持ちがあるのは当然ですが、急には回復できない状態だからこそ、リハビリが必要です。
無理をすることで、ケガや病気をしたのとは違う部位に負荷がかかったり、痛みが出たり、焦る気持ちがかえって結果として遠回りになってしまうこともあります。
また、リハビリが順調に進んでいたとしても、自分で思っているほど回復しない時期もあります。
焦らず、ほどほどに、諦めず、セラピストと一緒に頑張っていきましょう。
ご家族も焦らず、見守ることが肝心です。
リハビリの効果について詳しくはこちら↓
リハビリは意味ない?!効果を感じられない原因と対処法
リハビリの今昔
リハビリの考え方は、今と昔でどんどん変わってきています。
以前は効果を維持するためのものでしたが、現在は維持だけでなくQOLを向上させるものとして考えられています。
昔のリハビリは「効果維持」のためだった
以前までは、リハビリは「回復期」から行うものとされていました。
回復期とは、手術などの処置が済み、病気がある程度治まったものの、日常生活を送れるほどには回復しておらず、まだ入院や退院にむけてのリハビリが必要な状態のことを指します。
今は「急性期」の段階からリハビリを始めることが一般的です。
急性期とは、健康状態が悪化している時や病気になったばかりの頃を指し、リハビリでは「急性期」「回復期」「維持期(生活期)」の順に経過を分けて考えます。
デイケアで行っているのは、「維持期(生活期)」のリハビリです。
かつて「維持期(生活期)」はすでに日常生活を送っている中で、それまでのリハビリの効果が落ちないように「維持」するためのものでした。
今のリハビリはQOL向上のためのもの
「維持期(生活期)」のリハビリも、現在は考え方が変わってきています。
退院してしまったけれどまだリハビリを必要としている方や、病気やケガをする前と後で体にこわばりがあったり、動作に不自由さが生まれたりして、以前ほど満足できる日常生活が送れていない方にもリハビリは必要です。
現在では「維持期(生活期)」のリハビリは、「維持」するだけでなく「生活の質(Quality Оf Life)を向上させる」ものへと認識が変わりつつあります。
日常生活で不自由を感じていた足腰や腕のこわばりを、継続的なリハビリで良くしていこうと考えています。
りふりなら痛みに配慮した適切なリハビリが可能
りふりでは、セラピストが寄り添いながら、その人にあったゴール目標に合わせて、丁寧にリハビリを行っています。
デイサービスでのリハビリだけでなく、リハビリ専門のリハビリスタジオりふりでも、一人ひとりの状態に合わせた質の高いリハビリテーションを提供しています。
ヒアリングを大切にしているので、痛みのご相談はもちろんのこと、日常生活で感じている体の不自由のこと、リハビリで気になったことは何でもお伝えください。
カテゴリー|ブログ