ハンドマッサージがもたらす効果は?高齢者にもおすすめのツボや方法等紹介
「ハンドマッサージはどんな効果がある?」
「ハンドマッサージのやり方を知りたい」
という方に、ハンドマッサージの効果やおすすめの方法について紹介します。
直接肌に触れるハンドマッサージは、高齢者にもよい効果が期待できるでしょう!
ハンドマッサージの効果
- リラックス効果
- 血流促進
- 睡眠の質改善
- 脳の活性化
- セロトニン・オキシトシンが分泌される
手や指を使って手のひらや指先、手首などをマッサージするハンドマッサージは、リラックス効果をはじめさまざまな効果があります。
ハンドマッサージによる具体的な効果について解説します。
リラックス効果
手指のマッサージは、副交感神経を活発にし、リラックス効果が得られます。人は疲れが溜まっていたり、ストレスを感じていたりすると、交感神経が優位になり自律神経のバランスが崩れがちです。
マッサージで筋肉の緊張が緩むと、血圧を下げる、心拍数を低下させる、筋肉を弛緩させる、などの役割がある副交感神経が優位になり、緊張やストレスを軽減できます。
また、マッサージによる皮膚の感覚刺激も副交感神経を刺激し、リラックス効果を高める効果が期待できます。
ハンドマッサージの際にアロマオイルなどを用いると、さらにリラックス効果が高まるでしょう。
血流促進
筋肉を刺激するマッサージは、血流を促進する効果が期待できます。血行不良が起きると、筋肉に酸素が行き届かなくなり、筋肉の張りやこりを感じる原因になります。
多くの人が悩まされている肩こりも、筋肉の張りや血行不良が原因といわれているため、ハンドマッサージで血行を良くすれば改善される可能性があるでしょう。
また、ハンドマッサージは、末端冷え性の改善も期待できます。末端冷え性の原因は、心臓から遠い部分にある手指まで血流が十分に行き届かず、手指の温度が上がりにくいことが考えられます。
ハンドマッサージで血流を促進すると、末端冷え性にも改善がみられるでしょう。
睡眠の質改善
良質な睡眠には副交感神経を優位にさせ、体を「休息モード」にする必要があるといわれているため、副交感神経を刺激するハンドマッサージは睡眠の質を改善する働きもあると考えられています。
また、寝る前にマッサージを受けると体の緊張がほぐれて入眠しやすい状態になるため、深い眠りに入りやすくなるでしょう。
眠りが浅い、ぐっすり寝た気がしない、夜中何度も目が覚めてしまう、という方は、ハンドマッサージが良質な睡眠の助けとなるかもしれません。
脳の活性化
ハンドマッサージで手指を刺激すると、神経の活動が活発になり、脳の活性化につながるといわれています。手のひらや指先には多くの神経が存在し、手で感じた刺激は脳に伝わりやすいといわれています。
そのため、適度な刺激は脳を活性化させ、高齢者の場合は認知症予防や記憶力向上の効果も期待できるでしょう。
セロトニン・オキシトシンが分泌される
肌に直接触れるマッサージにを行うと、「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニンとオキシトシンが分泌されます。
セロトニンは、気分の安定や幸福感に関与しており、うつ病や不安障害などの精神的な問題の予防や改善に効果があります。また、体内時計を整える役割もあり、不眠症の方など睡眠障害を抱えている方に良い効果をもたらすホルモンです。
オキシトシンは愛情や絆、信頼関係の形成に関与しており、セロトニン同様に心の緊張をほぐし、ストレスを緩和させる効果があるとされています。
この2つのホルモンが分泌されることにより、精神的な安定や安心、幸福感を得ることができるでしょう!
効果別ハンドマッサージのツボ
手のひらや足にはたくさんのツボがあり、ツボを刺激することで個人差はありますが痛みの軽減、血行促進、自律神経のバランスを整える効果を得られる場合があります。
手のひらのツボについて、効果別に解説します。
・肩こりや首こりの軽減
ツボ:後渓(こうけい)
ツボの場所:小指の付け根の関節から1.5cmほど下、手の平と甲の境目
筋肉の緊張を緩和し血液の流れをよくするため、肩こりや首こり、目の疲れなどに効果があります。
・倦怠感の解消・リラックス効果
ツボ:労宮(ろうきゅう)
ツボの場所:手のひらのほぼ中央、こぶしを握った時に中指が当たる位置
自律神経を整え、イライラやストレスなどの精神的な疲労に効果があります。
・胃腸の働きを整える
ツボ:胃腸点
ツボの位置:手のひらの中央と手首を結んだ線の中間点
暴飲暴食による胃の不調、ストレスによる胃痛などに効果があります。
・便秘や頭痛、眼精疲労、歯の痛みの軽減
ツボ:合谷(ごうこく)
ツボの位置:手の甲側の親指と人差し指の間のくぼみの部分。
合谷(ごうこく)は、幅広い症状に効く「万能のツボ」と呼ばれており、頭痛や眼精疲労、耳鳴りや肌荒れなどのさまざまな症状に効果があります。
ハンドマッサージのやり方
ハンドマッサージは、リラックスできる環境で行うことが大切です。
基本的なハンドマッサージ方法の一例を紹介します。
2人用ハンドマッサージ
- 適量のクリームやマッサージオイルを手に取り、手のひらや指に均等に塗布する。
- 相手の手を上下から包み込み、手の甲を円を描くように優しくマッサージする。
- 1本ずつ指の付け根から指先にかけて、軽い圧をかけながらさする。
- 指をつまんでゆっくりと引っ張り、上下に曲げ伸ばしをする。それぞれの指に対して数回繰り返す。
- 手の甲の骨の間をさする。
- 手のひらを円を描くようにマッサージする。
- 手首を上下に動かし、ストレッチをする。
ハンドマッサージを受ける人によって、疲れを感じている部分や気持ちいいと感じる部分は異なります。基本的なマッサージを踏まえて、その人に合った方法でマッサージを行ってみてください。
セルフハンドマッサージ
- 適量のクリームやマッサージオイルを両手になじませ、手の甲を円を描くようにマッサージする。
- 片方の手の親指と人差し指でもう一方の手の指をつかみ、1本ずつ指の付け根から指先にかけて、軽い圧をかけながらさする。
- 指をつまんでゆっくりと引っ張り、上下に曲げ伸ばしをする。それぞれの指に対して数回繰り返す。
- 片方の手の親指で、もう一方の手の甲の骨の間をさする。
- 片方の手の親指で、もう一方の手のひらを下から上へ滑らせるようにマッサージする。
- 両手を組み、手首を左右に倒しストレッチする。その後手首をぐるぐると回して手首全体を動かす。
- 両手を組んだまま、指と手をひっくり返して手のひら全体を伸ばす。
マッサージをする際は、強く押しすぎないように気持ちいいと感じるぐらいの適度な力加減で行うようにしてください。
ハンドマッサージ禁忌事項
- 重度の怪我や急性炎症
- 感染症の皮膚病や皮膚炎
- 血栓や静脈瘤
ハンドマッサージに限らず、その人の状態によりマッサージを行ってはいけない場合があります。
重度の怪我や急性炎症は、体内の炎症反応が活発化している状態で、ハンドマッサージによって血行が促進されると炎症が悪化する可能性があります。
感染症の皮膚病や皮膚炎も、マッサージによって感染が広がる可能性があるため、医師の指示に従い、皮膚状態が改善してから行いましょう。
血栓や静脈瘤がある場合、マッサージの刺激によって血栓が移動したり、静脈瘤が破裂したりするリスクがあるため注意が必要です。
心臓病、高血圧、がん、骨折、手術後などの特定の状態や疾患も、マッサージが適さない場合があります。マッサージが可能かどうか、主治医に確認してから行うようにしましょう。
ハンドマッサージで心身の健康を目指そう!
ハンドマッサージを行うことで、リラックス効果や血流促進、睡眠の質の改善などさまざまな効果があります。また、ハンドマッサージは脳を活性化し、認知症の予防や記憶力の向上にも効果が期待できるため、高齢者にもおすすめです。
しかし、急性の炎症や疾患、感染症などがある方はマッサージが禁忌となる場合があるため、必ず医師の指示に従って行うようにしてください。
精神面や身体面にも良い効果をもたらすハンドマッサージを行い、心身ともに健康に過ごしましょう!
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