介護職の夜勤専従はきつい?働き方や年収・シフト例などを紹介

「介護職の夜勤専従って、どんな働き方かな?」
「介護職の夜勤専従でもらえる年収やシフトが知りたい」
と、介護職の夜勤専従について知りたい方のために、情報をまとめました。夜勤専従という働き方は「きつい」といわれることがありますが、デメリットばかりではありません。
この記事では、夜勤専従の働き方や年収・シフト例、メリット・デメリットについて分かりやすくご紹介します。
介護職の夜勤専従とは?

介護職の夜勤専従とは、昼間のシフトには入らず、夕方あるいは深夜から朝にかけての勤務のみを専門に担当する働き方です。具体的な働き方やシフト例、夜勤のスケジュール例について解説します。
夜勤専従の働き方
- 2交代制:日勤・夜勤
- 3交代制:日勤・準夜勤・深夜勤
介護施設の夜勤体制には、主に2交代制と3交代制があります。
2交代制は日勤8時間、夜勤16時間の勤務に分かれており、ほとんどの施設が採用している形態です。2交代制の夜勤は長時間拘束となるため、仮眠を含めた約2時間の休憩を設けている施設もあります。
3交代制は日勤・準夜勤・深夜勤で8時間ずつ勤務する形態です。
参考:日本医療労働組合連合 2025年介護施設夜勤実態調査結果
夜勤専従のシフト例
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 夜勤 | 2 夜勤明け | 3 休み | 4 夜勤 | 5 夜勤明け | 6 休み | 7 夜勤 |
| 8 夜勤明け | 9 休み | 10 夜勤 | 11 夜勤明け | 12 休み | 13 夜勤 | 14 夜勤明け |
| 15 夜勤 | 16 夜勤明け | 17 休み | 18 夜勤 | 19 夜勤明け | 20 休み | 21 夜勤 |
| 22 夜勤明け | 23 休み | 24 休み | 25 休み | 26 夜勤 | 27 夜勤明け | 28 休み |
| 29 休み | 30 夜勤 | 31 夜勤明け |
上記は2交代制の夜勤専従のシフト例です。労働基準法により、夜勤が終了した後は一定のインターバルを設けることが努力義務と定められているため、一般的には、夜勤明けの翌日に休みを挟みながら勤務が組まれます。
1回あたりの勤務時間は16時間と長いですが、出勤日数は月に約10回となり、日勤よりも休日が多くなるでしょう。
夜勤のスケジュール例
- 17:00~申し送り・夕食準備
- 18:00~夕食片付け・口腔ケア
- 20:00~排泄介助・就寝介助
- 21:00~眠前薬の内服介助・巡視
- 23:00~巡視・体位交換・排泄介助など
- 1:00~巡視・体位交換
- 3:00~巡視・体位交換
- 5:00~巡視・体位交換
- 6:00~起床介助・バイタル測定
- 7:00~朝食介助
- 8:00~夜間の記録
- 9:00~申し送り・退勤
2交代制の夜勤は、上記のように夕方から16時間ほど勤務するのが一般的です。
勤務が始まると、日勤スタッフから利用者の体調やその日の様子などについて申し送りを受けます。その後、夕食介助や服薬サポート、排泄介助などを行い、利用者の就寝準備を進める流れです。
利用者が就寝した後は、施設内を回って安全を確認する巡回を行います。夜間も必要に応じて体位交換や排泄介助などを行い、朝を迎えたら起床介助やバイタル測定、朝食の準備や介助を進めなければなりません。
夜間の記録業務と日勤スタッフへ夜間の様子を申し送りした後、勤務終了となります。
介護職で夜勤専従した場合の年収

介護職で夜勤専従すると、日勤で働くときにはない手当が加算されるため、給与は高くなる傾向にあります。夜勤でもらえる手当の種類と年収例について見ていきましょう。
夜勤でもらえる手当
- 夜勤手当
- 深夜割増賃金
夜勤に入ると、夜勤手当や深夜割増賃金といった手当が支払われることが一般的です。
夜勤手当は施設が独自に設定するため、働く施設によっては金額は異なります。多くの施設では夜勤1回あたり数千~1万円が支払われるでしょう。
深夜割増賃金とは、22時~翌朝5時の労働に対して通常賃金の25%以上が上乗せされる制度です。労働基準法で定められており、どのような雇用形態であっても適用されます。
夜勤は日勤よりも支給される手当が多いため、夜勤専従で働くと年収の向上が期待できるでしょう。
介護職の夜勤手当について詳しくはこちら↓
介護職の夜勤手当の相場はいくら?平均額や深夜割増の計算方法など解説
夜勤専従の年収例
介護職の夜勤専従で働く場合の年収は、施設の種類や保有資格などで異なりますが250万~450万円ほどが目安です。
たとえば、2交代制夜勤で働く正社員の場合、夜勤手当の平均額は老人保健施設で6,998円、小規模多機能型施設では4,910円と大きな差がみられます。老人保健施設と小規模多機能型施設では、受入れ人数や医療的ケアが必要な頻度などに大きな違いがありますが、月10回夜勤に入る場合、年間で考えると夜勤手当の額だけで約25万円もの差が生じることになるでしょう。
また、介護福祉士やケアマネジャーなどの資格があれば資格手当も加算されるため、いくつかの手当が重なれば年収400万円以上になるケースも珍しくありません。反対に、保有資格がなく、夜勤手当が少ない施設で働くと年収が300万円を下回ることもあるでしょう。
勤務回数や雇用形態によっても年収に差が出ることがあります。求人を探す際は、夜勤の手当額や夜勤回数などを確認し、年収の目安を把握しておくと安心です。
参考:日本医療労働組合 2025年介護施設夜勤実態調査結果
介護職で夜勤専従につくメリット

- 休日が多くなる
- 効率よく稼げる
- 通勤ラッシュに巻き込まれない
- 入浴介助やレクなどがない
介護職で夜勤専従につくと、上記のようなメリットが得られます。
休日が多くなる
多くの施設が採用している2交代制の夜勤では、労働基準法によって一定の休息時間をとるように定められているため、夜勤明け翌日が休みとなり月の休日が多くなります。
連続して休める時間が長くなるため、まとまった休息時間を確保できたりプライベートの予定を入れたりしやすい点は大きなメリットでしょう。
効率よく稼げる
夜勤は日勤よりも勤務日数が少ない上に夜勤ならではの手当が上乗せされるため、効率よく高収入を得られるでしょう。
確保できる休日を資格の勉強にあてれば、未経験からでも資格取得が目指せます。資格手当がプラスされると、さらなる収入アップも可能です。
通勤ラッシュに巻き込まれない
夜勤専従の場合、出勤の時間帯が一般的な通勤ラッシュの時間と重なりにくいのがメリットです。混雑した電車や渋滞に巻き込まれにくいため、通勤によるストレスを感じにくいでしょう。
通勤に余計な労力を取られにくくなることで、体力や気持ちの余裕を保ちやすくなるのは嬉しいポイントです。仕事に向けてエネルギーを残しつつ、落ち着いた気持ちで業務に臨めるでしょう。
入浴介助やレクなどがない
夜勤帯は日中に行われる入浴介助やレクレーションなどの業務は基本的にありません。介護技術のなかでも難易度が高い入浴介助や、高いコミュニケーション能力が求められるレクリエーションなどがなく、負荷が高い業務は比較的少なくなっています。
夜間の巡回や排泄介助など業務内容が比較的シンプルになる点は夜勤専従のメリットといえるでしょう。
介護職で夜勤専従につくデメリット

- 昼夜が逆転する
- 1人体制の場合がある
- 緊急時に少ない人数で対応しなければならない
- 社会と生活リズムがずれる
夜勤専従として働きたい場合、メリットだけではなく上記のようなデメリットも理解しておくことが大切です。働き方の特徴を理解しておくと、自分に合う働き方かどうかを判断しやすくなるでしょう。
昼夜が逆転する
夜勤専従は夜間に働いて日中に休む、昼夜逆転の生活になります。慣れるまでは生活リズムが乱れやすく、疲労感や倦怠感を覚えやすいでしょう。
人によっては、夜間に活動する生活スタイルが体に合わない場合があります。昼夜逆転の生活にうまく順応できずに無理して夜間に働くと体調を崩しやすくなり、長く働き続けるのが難しくなる可能性もあるでしょう。
1人体制の場合がある
施設によっては、夜勤を一人で担当するケースがあります。夜間の見守りや巡回などの業務をすべて一人で行わなければなりません。
たとえば、複数の利用者から同時に呼び出しがあった場合でも、一人で順番に対応していく必要があります。すぐに相談できる相手がいない環境のなか、一人で判断して業務を遂行しなければならないのは、大変なプレッシャーになることがあるでしょう。
緊急時に少ない人数で対応しなければならない
夜勤は日勤と比べてスタッフの人数が少ないため、緊急時も限られた人数で対応する必要があります。
利用者の体調不良や転倒など急なトラブルが発生した場合でも、少ない人員で対応し、利用者の安全を確保しなければなりません。その場にいるスタッフで状況を素早く判断しながら、落ち着いて対応する力が求められます。
社会と生活リズムがずれる
多くの人が日中に活動して夜に休む生活を送るなか、夜勤専従では夜間に働いて日中に休む生活になるため、社会との生活リズムがずれやすくなります。
そのため、家族や友人と予定を合わせにくくなったり、日中にしかできない用事をこなしながら睡眠時間を確保したりするのが難しく感じることがあるでしょう。
介護職で夜勤専従が向いている人

- 効率よく稼ぎたい
- 人間関係の構築が苦手
- 健康管理がしっかりできる
上記に当てはまる場合は、介護職の夜勤専従が向いているでしょう。夜勤専従は深夜割増賃金などによって、少ない勤務日数でも高収入を目指せます。
また、夜間は日勤帯に比べてスタッフの人数が少ないため、人間関係の構築に苦手意識がある人でも比較的ストレスを感じにくい環境です。
生活リズムが不規則になりやすいというデメリットがありますが、夜勤に合わせた健康管理をしっかりできる人は、安定して長く働き続けられるでしょう。
介護職で夜勤専従が向いていない人

- 夜は寝たい
- 健康管理が苦手
- 幅広い介護スキルを磨きたい
上記は、夜勤専従が向いていない人の特徴です。夜勤専従は昼夜逆転の生活リズムになりやすいため、夜はしっかり寝たいと考える人には負担が大きい可能性があります。
また、夜勤専従は体調を自分でコントロールする力が必要です。睡眠時間を十分に確保する、夜勤中心の生活リズムを安定させるなど、自己管理を徹底しなければ疲労が蓄積しやすく、仕事のパフォーマンスにも影響が出る可能性があります。
夜勤は利用者の見守りや排泄介助などの業務が中心で、日中に行われるレクリエーションや機能訓練などに関わる機会は少なめです。さまざまな業務を経験しながら介護スキルを身に付けたい人にとって、夜勤中心の働き方は物足りなさを感じることがあるでしょう。
介護職の夜勤専従は働き方の特徴を理解することが大切
介護職の夜勤専従は、夜勤だけを担当する働き方です。2交代制は拘束時間が16時間にも及ぶため「きつい」といわれやすいですが、日勤より勤務日数が少なかったり、入浴介助がなかったりなど、夜勤ならではのメリットもあります。
さらに、夜勤専従は深夜割増賃金などがプラスされることで日勤中心の働き方と比べて給与が高くなりやすい点も大きな魅力です。少ない勤務日数で効率よく稼ぎたい人に向いているでしょう。
しかし、夜はしっかり休みたいと考える人や体調のコントロールが苦手な人にとっては負担を感じる可能性があります。また、日勤でしか経験できないレクリエーションや機能訓練などの業務に携わり、スキルを磨いていきたい場合は、日勤も含めた働き方のほうが成長しやすいでしょう。
介護職の夜勤専従を検討する際は、自分に合った働き方かどうかをしっかり見極めることが大切です。
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